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図2フーバーダムの効用と環境への影響2)くうちに、アメリカ人にとって国土がいかに重要なものであったか、そして今も重要なものであるかがわかると思います。合衆国を理解するには、地理を習得しなければなりません。地理とは、世界とそこに住む人々や事象について学習することです。地理学者は、地球のことを、そして如何に地球が人類にとって住みよいものとなるかについて考えます。彼らは、場所とはどこで、どんな特徴があるのかということを問いかけます。また、国土が人に如何に働きかけ、また人が国土に如何に働き返すかについても問いかけます。彼らの回答は、われわれが過去、現在、そして未来をより理解するための手助けになるでしょう」と記述されている。また、第1章・Lesson4「人と国土(People and theLand)」では、高速道路建設やダム建設を取り上げ、その効用と環境・生態系への影響の両面について、しっかり考えさせる機会を与えている。例えば、発展学習のページ「国土の改良について(Reshaping the Land)」では、アリゾナ州とネバダ州の州境に位置するコロラド川に建設されたフーバーダムを取り上げ、洪水の制御、水や電力の供給、水辺の創出といったダム建設による効用を説明するとともに、動植物など生態系への影響についてコメントしている。「合衆国史」教科書におけるインフラ整備の物語合衆国史教科書では、古代アメリカ先住民の時代(灌漑施設の整備)に始まり、植民地時代(河川水運と河口部築港)、アメリカ独立戦争から南北戦争の時代(道路や運河・大陸横断鉄道の建設)、20世紀から現在にかけて(大都市形成と都市インフラの整備、パナマ運河、テネシー川流域開発)と、アメリカ合衆国の歴史を通じてインフラ整備の歴史を一貫して学ぶ。近代以降の記述内容は以下の通りである。・19世紀のはじめ、蒸気船の開発や運河の整備が進められるとともに、連邦政府がナショナル・ロード(National Road)の建設を開始し、道路に沿って都市が建設された(第11章・Lesson1)。また、1860年代以降の大陸横断鉄道(Transcontinental Railroad)の建設は、北米大陸内の移動時間を大幅に短縮し、西部開拓の促進と国内経済活動の発展に大きく貢献した(第14章・Lesson1)。Civil Engineering Consultant VOL.266 January 2015011