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ては「排水構造の選定」「トイレ用水の供給方法」「汚水の排水方法」「設置位置」がある。・排水構造の選定下流の下水道管の耐震化状況やトイレ用水に使用できる水源確保等の観点から、設置場所の現場状況に合わせた排水構造を選定する。・トイレ用水の供給方法(流下型、貯留型)水源からマンホールトイレまでのトイレ用水の供給方法を決定する。災害時にトイレ用水の供給に負担がかからない方法が望ましい。校舎内にプールが設置されている学校ではプール排水管を分岐させ、マンホールトイレに接続する方法がある。分岐部分にバルブを設置し、バルブ操作のみで水の供給ができる。・汚水の排水方法(流下型、貯留型)マンホールトイレの排水管の接続先を決定する。接続先は、人孔、下水道管、敷地内最終ます等がある。流下側には人孔やます等を設置し、下流状況を容易に確認できる構造が望ましい。表1災害用トイレの種類設置名称特徴概要図(参考イメージ)携帯トイレ吸収シート方式最も簡易なトイレ。調達の容凝固剤等方式易性、備蓄性に優れる。仮設・移動簡易トイレ組立トイレラッピング型コンポスト型乾燥・焼却型等マンホール直結型地下ピット型便槽一体型ワンボックス簡易水洗式トイレ非水洗式自己完結型トイレ車載トイレ循環式コンポスト型トイレ室処理装置一体型し尿を機械的にパッキングする。設置の容易性に優れる。地震時に下水道管理者が管理するマンホールの直上に便器及び仕切り施設等の上部構造物を設置するもの(マンホールトイレシステム)。いわゆる汲み取りトイレと同じ形態。イベント時や工事現場の仮設トイレとして利用されているもの。比較的大型の可搬式トイレ。浄化機能を有している。平ボディのトラックでも使用可能な移動トイレ。・設置位置工事車両が進入できることや埋設物が少なく掘削が容易であること等の施工性から決定する。貯留型を設置する場合は汚物の汲み取りができるよう、バキューム車が進入できる場所から決定する。2トイレ利用者と学校活動の支障の視点災害時は平常時よりもストレスが溜まりやすく、その原因の一つにトイレも含まれる。ストレスができるだけ溜まりにくく、安心してトイレが使用できるような利用者の立場に立ったマンホールトイレの整備が必要である。また学校での整備では、学校(生徒)側の立場に立った配慮も必要である。これらの視点から決定すべき項目として「設置位置」と「管理手法」がある。・設置位置平常時の学校活動や地域活動の支障とならない場所とすることが最優先となる。そして、避難施設からマンホールトイレまでの距離が短い場所、雨天時に水が溜まらない場所、プライバシー保護のために目隠しのある場所から選定することが望ましい。・管理手法災害時に迅速な対応を可能とするため、通常時(未使用時)と災害時(使用時)の管理手法及び管理者(施設管理者、地域住民、自治体等)を決定する。通常時はマンホールトイレの動作確認、点検、清掃等の維持管理が必要である。災害時はトイレ上屋の運搬、設置、水の注水、汚水の排水、バキューム車の手配等が必要である。■排水構造の選定方法排水構造は設置する場所の条件に適した構造を選定する必要がある。本計画の選定フローを図2に示す。下水道本管に直接流す本管直結型の場合は、汚物を流すための水が不要である。また汚物を下水道管まで流すための排水管が不要であることから工事費が安価となる。こCivil Engineering Consultant VOL.266 January 2015039