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Consultant266号

ダムの耐震性能照査は、図1の概念図に示すように、レベル2地震動に対しダム本体等にある程度の損傷を生じることも想定したうえで、動的応答解析によりダム本体の応答値を評価し、要求される耐震性能を確認する手順で実施されています。■烏原ダムの耐震性能照査指針(案)に基づき、大規模地震に対する烏原ダム本体の耐震性能を検討しました。ダム周辺の活断層及び海溝型の地震等について文献調査を行い、ダムに最も大きな影響を及ぼす可能性のある地震を選定し、その地震によってダム地点に発生すると想定されるレベル2地震動を設定しました。烏原ダムでは図2に示すように、ダム近傍を通る六甲・淡路島断層帯の地震動を最大級の想定地震とし、半経験的手法である統計的グリーン関数法を用いて、この想定地震による烏原ダム地点での地震動の推定を行いました。震源特性は、文部科学省の機関である地震調査研究推進本部による六甲・淡路島断層帯の長期評価3)に基づき、断層帯の一部が兵庫県南部地震で活動していることを踏まえ、烏原ダムの近傍を通る六甲山地南縁-淡路島東岸区間が単独に活動するケースで地震動予測を行いました。個々の震源パラメータは、強震動予測レシピに従って設定しています。図3に設定した地震動の加速度応図1レベル2地震動に対するダムの耐震照査の概念図図2地震調査研究推進本部「六甲・淡路島断層帯の長期評価」3)3地点とも14.6Hzが卓越50天端1/底部1 (ボーリングT-3)天端2/底部2 (ボーリングT-5)天端3/底部3 (ボーリングT-6)応答加速度(cm/s 2 ) (h=0.05)5000100050010050:上下流方向:ダム軸方向:鉛直方向:照査用下限加速度応答スペクトルフーリエスペクトル比(天端/底部)40302010100.050.10.51周期(s)005101520周波数(Hz)図3烏原ダムにおける最大級のレベル2地震動の設定図4ダム底部に対する天端のフーリエスペクトル比(上下流方向)044Civil Engineering Consultant VOL.266 January 2015