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写真10タイ料理(商業施設のフードコートにて)写真11昼食はこんなスタイルを撮る市民の姿が採り上げられていた。頻発するデモ、厳戒令の発令とクーデターへの発展、それに対する人々の冷静な反応など、異国としてのタイを肌で感じた経験であった。海外業務を通じての知見私は入社以来ずっと国内を主軸とした部署に所属しているため、これまで海外業務にアサインされる機会はなかった。いつか海外業務に挑戦してみたいと考えていた一方で、自分自身にそのために必要な能力が備わっているのかという不安から、躊躇する気持ちもあった。私と同じような心境の方がいるのではないかと思うので、誤解を恐れず書くとすれば、国内業務も海外業務もコンサルタントに求められる能力に大きな違いはないと解釈している。私はまだ経験が浅いので、海外業務特有の難しさを知らないのでは、という指摘もあると思うが、恐らく、この直感に近い私の解釈は外れてはいない。熱意とチャンスがあるのであれば、臆することなくチャレンジすることをお勧めしたい。私の場合、海外業務での経験は、結果的にコンサルタントとしての幅を広げることに繋がっていると思うし、「国内外問わず活躍できるコンサルタントになること」を明確なビジョンとして持つことが出来るようになった。感じ方は人それぞれなので、全員が私と同じ考えに至るとは思っていないが、コンサルタントを生業とする者として多くの知見が得られることは間違いないと思う。また、仕事でその国と関わると、その国の文化や経済を形成する人々との関わりが、必然的に密になり、その国の今をリアルに感じることになる。また、自らが外国人として人々と接し、その国に対する理解を深めるということは、相対的に日本について深く考えることになるので、少し大げさかも知れないが、自分への期待も込めて書くとすれば、人としての深みにも繋がるような気がしている。最後にタイの食について最後に少しだけ紹介したい。滞在期間中はプロジェクトオフィスがあるバンコク都庁の食堂で職員の方々と肩を並べて昼食をとっている。見た目によらずすごく辛い料理があったり、日本人好みのラーメンがあったり、季節のフルーツ(マンゴーやマンゴスチンなど)を扱うお店があったりとバラエティーに富んでいる。中には列が出来るほど人気の店があり、当初は食べたい料理を手にすることに苦労したが、何度か通っているうちに店主と顔なじみとなり、ニコッとすればいつものお気に入りを出してくれるようになったので今では随分と楽になった。また、スーパーのフードコートなどで食べられる、マンゴー・スティッキーライス(マンゴーともち米を甘いココナッツミルクと絡めて食べる料理)は絶品なので試して欲しい。今回は、海外業務を通じて得た私なりの気づきを、身近な出来事を中心にご紹介した。皆さんに、私が体感したタイの風を感じて頂けるよう工夫したつもりであるが、文字数に制限がある誌面で表現することの限界もあり、全てをお伝えすることは出来なかったと思う。皆さんも機会があれば是非、現地に足を運んで頂き、バンコクの今を五感で感じて頂ければ幸いである。Civil Engineering Consultant VOL.266 January 2015055