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写真1インドネシアでの現地調査の様子写真2マレーシアの地方の伝統的な結婚式疑われてしまいました。最終的には役場の多くの職員がかばってくれた事で事態は収まりましたが、これが海外での仕事のやり方を見直す事になりました。日本人の感覚からすれば効率が悪く見えても、現地では円滑に業務を行うために必要な方法だということもあり、簡単におQ4.前述の業務に携わる上で何が重要だとお考えですか?かしいと決めつけるべきものではないと、ようやく気が付いたのです。それ以降、現地のやり方に合A4.インドネシア国でのプロジェクトは官民連携案件であり、国内ではJICA及び地方自治体(北九州市)、現地では中央政府の環境省及び公共事業省、対象となる地方の2都市のそれぞれの自治体という複数のカウンターパート機関が存在するため、法制度及び削減計画の策定にあたり、関係者間での緊密な調整と連携が必要となります。同様にベトナム国案件でも民間企業の海外進出に際わせる業務の仕方を心がけるようになりました。また結婚式や宗教関連のお祭りなど、地域のイベントにも積極的に参加(写真)し、プライベートでも出来るだけ壁を作らないようにしました。結果的にこの時に学んだ異なる文化や習慣への接し方が、現在の業務に役立つことになり、今はあの時の失敗は必要な失敗だった、と思えるようになりました。し現地行政と日本の民間企業の橋渡しとなる調整を行うことが求められております。半年以上両方の業務に携わる中で、プロジェクトが円滑に実施されるために、異なる関係者間の認識や方針のギャップを埋め、調整を行っていく事の重要性を学ばせて頂いています。Q6.A6.女性ならではの経験などあればご紹介ください。前項と重なりますが、宗教上女性に対していくつか制約(というと語弊があるかもしれませんが)のあるイスラム教徒の方々と関わる際に、女性だから、という事を体感することはあります。偶然かもしれませんが、男性の関係者がいる前ではあまQ5.現地の関係者との調整及び関係づくりについてもう少し詳しくお聞かせ下さい。りはっきり発言しなかった女性の関係者が、後から個別に「実はね…」と意見を伝えてきた時には、A5.海外で業務を行う際に、まず直面するのが日本と異なる習慣や文化の違いではないでしょうか。私にとって初めての海外経験となったマレーシアで、まずぶつかったのもこの壁でした。これは失敗談ですが、協力隊として職場の市役所に赴任した直後、日本と異なりのんびりとした仕事の姿こちらが女性だったからかな、と感じました。また、これは今後の課題ですが、家庭での取り組みがスタートとなる3Rの実践において、多くの場合そのメインプレイヤーである主婦を初めとした女性社会に入っていくという取り組み方も出来るのではないかとも考えています。勢に戸惑っていました。何より週に2、3日しか職場に出勤してこず、たまに来てもほとんど仕事をしようとしないカウンターパートに悩まされ、一方で彼女にどう働きかけるべきか、うまくコミュニケ―ションが取れずにいました。やがて見かねた当時の上司が、業務に熱心な他の職員と彼女の担当を入れ替えたのですが、これがトラブルになりました。突然の配置換えを上司が何も説明しなかった結果、上司と話す機会が多かった私が彼女に?後記森友愛さんが海外で業務を行う際に、「異なる習慣や文化の違いとその接し方」を実際の失敗から学んだことが現在の業務に役立っているという指摘は新鮮でした。またアラブ世界の家庭では主婦のステータスが高いので、女性社会に入っていく3Rのような取り組みには女性の役割が大事という指摘も十分に納得させられました。Civil Engineering Consultant VOL.266 January 2015061