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特集2レンガアーチ煉瓦高架橋の耐震補強対策土屋尚登TSUCHIYA Naoto東日本旅客鉄道株式会社/東京支社施設部/耐震補強対策部長浜崎直行HAMAZAKI Naoyuki東日本旅客鉄道株式会社/東京支社施設部/耐震補強対策室/室長1世紀以上にわたり首都圏の大動脈を支え続けた歴史あるレンガアーチ橋も、今後想定される首都直下地震に備え耐震補強が着実に進められている。限られた空間での難しい条件下において、どのように補強していったのだろうか。首都直下地震に備えJR東日本では、今後、高い確率で発生すると考えられている首都直下地震に備え、耐震補強対策工事を鋭意推進し、鉄道の安全・安定輸送のさらなる向上を図ることとしている。対象構造物と施工数量は表1のとおりであるが、このうちレンガアーチ高架橋については、明治時代に建設され、以降大正、昭和、平成と長年にわたり首都圏の鉄道輸送を支えてきた重要構造物である。ここでは、レンガアーチ高架橋の耐震補強対策について紹介する。東京レンガ高架橋東京・浜松町間約1.7kmには「東京レンガ高架橋」と呼ばれる古いアーチ高架橋があり、実用に供している日本唯一のレンガ造連続アーチ鉄道橋として歴史的にも非常に貴重な構造物となっている。東京レンガ高架橋は、新橋・東京間市街化線工事として1900(明治33)年に建設を開始し、日清・日露戦争等による一時中断がありながら1910(明治43)年に完成した。使用開始以来100年以上も首都圏の最重要線区である山手線・京浜東北線を支えている。その間、関東大震災を経験したほか、地下水の汲み上げによる地盤沈下の影響で表1首都直下地震対策の対象構造物と数量018Civil Engineering Consultant VOL.269 October 2015