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写真5衛生的に敷居の高そうな露店写真6ジャカルタの観光名所モナス味しい。民族料理であるナシゴレン(焼き飯)やミーゴレン(焼きそば)、サテ・アヤム(焼き鳥)は、日本人にも抵抗なく受け入れられるメニューである。生野菜は腹を壊すので避けた方が良いと言われていたが、運動不足に加えて野菜不足になっては困るので、あえて積極的に野菜を食べるようにした。確かに日本では経験したことのないレベルの腹痛に襲われることもあったが、人間の体の適応能力は素晴らしいもので、胃腸さえ順応してしまえば怖いものは何も無かった。日本人が腹を壊すのは、幼いころから清潔すぎる環境で育てられた弱さの賜物だと思っていたが、インドネシア人も日本で食事をすると腹を壊すそうなので、衛生面だけの問題でもないようだ。事務所の近くにある有名なサテ・レストランでは、屋外で仕込みを行うためハエとの戦いが日夜繰り広げられていた。現地経験の長い先輩は「新鮮で安全な肉を使っている証拠」と気にしていない様子であったが、食材の産地や製造過程など、詳しく知らない方が良いことが海外にはたくさんある。海外生活ではなるべく日本食を避け、現地の食事や文化に接するのが私なりの美学であったが、滞在期間が長くなるにつれてそんな意識は薄れていった。イスラム教では御法度のトンカツを食べられる日本料理店など、情報を入手しては開拓に努めた。余暇の過ごし方インドネシア観光の主役と言えばバリ島だが、そんなに遠出をする余裕はなく、貴重な休日には近場の国立博物館やモナス(独立記念塔)を訪れて、インドネシアの歴史に触れることが多かった。日曜日の午前中は、いつも車でギュウギュウ詰めの大通写真7市民に開放された大通りりが歩行者天国として解放されるので、ランニングをしながら街を違った目線から見ることができた。近隣都市であるバンドンやボゴールからジャカルタに出稼ぎに来ている現地スタッフは、週末の帰省を楽しみにしていた。避暑地でもあるバンドンは、涼しくて環境も良く、ジャカルタとのアクセス性さえ改善すれば定年後に永住したいとさえ思った。日本製品と日本文化ジャカルタでは、日本商品を探すことも楽しみの一つである。ユニクロや吉野家など、まだまだ数は少ないが、母国を身近に感じられるスポ050Civil Engineering Consultant VOL.269 October 2015