ブックタイトルConsultant271

ページ
28/84

このページは Consultant271 の電子ブックに掲載されている28ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

Consultant271

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

Consultant271

図5 Sanitation ladder汚染水Fluid糞便Feces指Finger食べ物Food口MouthハエFly汚染された野原や畑Field図6 F図ネピア株式会社が支援した「千のトイレプロジェクト4)」と「コミュニティ主導全村環境衛生活動」、通図7マラウイの農村の一般的なトイレ称CLTS(Community Led Total Sanitation)の活動がれには含まない。1世帯1家族専用のトイレで、かつ病成功している。これは参加型プロジェクトが成功しやす原体となりうる細菌や感染症の媒介虫からの感染経路い若い国である、という要因も影響しているかもしれなが遮断されているタイプでないと「改善されたトイレ」とい。保健行動の変容には仲間教育(peer education)やみなされない。子供から子供への啓発教育(child to child education)トイレの発展段階を示すsanitation ladder(図5)はが有効であることはすでに多くの国で立証されている。F図(糞口感染症の感染経路図のことで、関連する用語がすべてFから始まることでこう呼ばれる)(図6)とともこんなトイレ、あんなトイレに重要なトイレの知識である。まずは屋外排泄に始ま筆者は長い間の開発途上国での仕事で、病原性の細り、穴を掘っただけのもの、そこから発展して個室形式菌やらにやられ、猛烈な下痢で1日に何十回というトイで、穴を掘って数m下に排泄物が貯められ、乾燥と腐敗レ通いをしたことが何回もある。そんな経験をすると、を繰り返しながら穴が一杯になったら別の穴を掘る、と世界の5歳未満の子どもたちの死亡原因の第2位が未いうもの(pit latrine)、トイレを豚小屋や池の上に設置だ下痢症だ、ということが実に良く理解できる。ついでし、排泄物は豚や魚が食べることで処理されるもの、排に言うなら、水分を与えてもすぐ排泄してしまう子供を見気筒や浄化槽を取り付けたもの(VIP latrine)、そしてて、母親が水分を与えるのをやめよう、と思うのも実に良最後は水を流すことで、排泄物や感染症媒介虫等とトく分かる。その結果、下痢症の子どもの多くは脱水で命イレが遮断される形式のもの(water sealed sanitation)を落としてしまうのである。で、徐々にトイレの質が上がっていく、というものであ排泄物に含まれる細菌、たとえば病原性大腸菌からる。マラウイのトイレなどは排泄のための穴も小さく、命の感染ルートが遮断されているトイレを「改善されたト中させるのに集中力が必要だが、媒介虫の侵入や悪臭イレ」と定義する。水洗トイレはwater sealed sanitationの遮断、排泄と同時に水浴び、などを考えるとpit latrineの一つで、トイレのフタを開けると見える水の溜まって(おとし便所)としては優れモノである(図7)。いる部分が、外部の虫や細菌とトイレを遮断しているの日本では政府開発援助などでも村落給水の協力案である。WHO/UNICEFの定義では、2~3世帯が共同件と共に、衛生施設、つまりはトイレの建設協力も行うで使っている共同/共有トイレ(shared sanitation)はこが、給水案件に比べればその数ははるかに少ない。026Civil Engineering Consultant VOL.271 April 2016