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建設現場からどこでもトイレプロジェクト(仮称)国土交通省大臣官房技術調査課NPO法人日本トイレ研究所-“仮設”から“移動式”へ-~トイレ環境改善をとおして、地域にひらき、地域に貢献する建設現場を実現する~■何のために:・時代のニーズに素早く適応する移動トイレシステムを構築し、安心して外出できる社会を実現する■何が変わるか:・移動型トイレが日本中に普及する。(建設現場以外へも波及効果を期待)・河川や公園、道路、道の駅、イベントなどで、快適なトイレを必要に応じて効率的に配置できる。■得られること:・建設現場を快適な職場環境にできる。(担い手確保のための現場の環境改善の象徴的取組となる)・市民に快適なトイレサービスを提供できる。(地域に開かれた公共工事の現場を創造し、地域に理解される社会資本へ)・災害時のトイレ環境を飛躍的に改善できる。(災害時のトイレは建設現場のトイレから)■建設現場の役割:・国土交通省直轄による建設現場で先行導入し、公共工事の建設現場のみならず公衆トイレへの波及と相乗効果を期待する。・建設現場のノウハウを活かし、快適な「動くトイレ」を生み出し、社会的課題を解決する。2015 2016 2017・建設現場やイベント・市場拡大に向けた・フォーラムの開催等での導入キャンペーンの実施・ガイドライン案の作成・現場ヒアリング・アン・動くトイレを活用したまちづ・モデル工事展開ケートの実施くりコンテストの実施等研究会の開催により関係者で情報共有しつつ展開c 2015 NPO Japan Toilet Labo図3「どこでもトイレプロジェクト」の概要の仮設トイレだ。建設現場は下水道に接続ができない場所も少なくないため、新たな技術開発が求められている。臭気対策や維持管理性に優れ、かつ快適で移動可能なトイレを実現することができれば画期的である。今、日本の建設現場は働く環境改善の一環として、トイレ改革に取り組んでいる。トイレの改善は、魅力ある建設業につながっていくと考えられているからである。また、建設現場で使用されている仮設トイレは、イベントや河川敷、また災害時等にも活用されるため、この取り組みがもたらす波及効果は大きい。国土交通省と日本トイレ研究所は、この取り組みを「どこでもトイレと回り、手や洋服を汚すことになるから困る」「ぬれた床プロジェクト」として、推進したいと考えている。必要なに、パートナーである盲導犬を伏せさせるのがいやだ」とき必要な場所に、必要なだけ快適なトイレを提供すという困りごとを知ることで、車いすユーザー、盲導犬ユる仕組みづくりが求められている。世界各国から多くのーザーに何をサポートすべきかが明らかになる。また、人が来日する2020年の東京オリンピック・パラリンピッ困りごとを共有することは、様々な改善方法や配慮方法クが、そのお披露目の場になったら素晴らしい。そして、の創出にもつながるし、トイレのマナーアップにもなる2020年を機に日本の仮設トイレが世界のスタンダードとのではないだろうか。なり、国際イベントや自然地域を中心にした観光地等への普及、災害時支援や途上国の衛生支援に貢献するこ建設現場トイレの挑戦とを期待したい。日本のトイレは、次のステージに向けた進化が期待されている。例えば、暖房便座や温水洗浄便座などのトイレの未来に向けて高機能化、様々なニーズに応えるユニバーサルデザイン日本のトイレはさらなる進化を遂げようとしている。こ化、排泄介助等としてのロボット化などである。これらの動きを加速させ、成長戦略のテーマとして確固たるもはいずれもトイレの成長戦略として重要なテーマであのにしていくためには、新技術開発への挑戦が不可欠る。である。たとえば、医療業界と連携して大小便から健康その一方で、世界の約25億人は衛生的なトイレを使情報を取得するトイレのビッグデータプロジェクト、大小用できない状況にあり、約10億人が依然として屋外排便を家庭レベルで瞬時に資源化するバイオプロジェク泄を強いられている。衛生的なトイレがないことは、水ト、さらには、宇宙ステーションや他の惑星での使用を源汚染や周辺環境が不衛生になることで、多くの子ども想定した宇宙トイレプロジェクトなどが考えられる。いたちの命を奪うことにつながってしまう。ユニセフの調ずれも壮大なテーマであるが、実現不可能ではない。ま査によれば2012年に下痢が原因で亡くなった5歳未満た、これらに取り組むことで、水洗トイレを超える技術の子どもは約58万人にものぼる。命を守るためのトイレが生まれるかもしれない。トイレの枠を超えて、様々な整備は急務である。この課題に関しても、日本が有する分野・業界と交流しながら、次世代の社会づくりに貢献トイレ・し尿処理技術への期待は大きい。この期待にしたいと考えている。応えられる可能性を秘めている分野の一つが建設現場Civil Engineering Consultant VOL.271 April 2016031