ブックタイトルConsultant271
- ページ
- 56/84
このページは Consultant271 の電子ブックに掲載されている56ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは Consultant271 の電子ブックに掲載されている56ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
Consultant271
国際委員会だより【第24回】Message from International committee実践的海外プロジェクト11?シニア技術者の海外業務への取り組み?国際委員会ベック白ビン彬│BAIK Biehn?インタビュー対象者プロフィール対象者:栗野純孝(KURINO Sumitaka)(59歳)所属:(株)長大専門分野:道路橋梁の設計・施工・維持管理経験年数:国内30年、海外8年海外業務実施国:トルコ、ベトナム、中国、フィリピン、ケニア、インド、米国、マレーシア、インドネシア等?プロジェクト内容プロジェクト名:トルコ国ゲブゼ・オルファンガジ・イズミル自動車道BOTプロジェクトの内、イズミット湾横断橋梁建設施工監理発注機関名:トルコ運輸通信省道路総局(KGM)実施期間(吊橋工事監理):2013年6月~2016年3月(期間:2年10ヶ月)予定担当業務:吊橋プロジェクトマネージャー/イズミット橋施工監理JVパートナー社:トルコのユクセルプロジェ社とエマイ社とのJVを組織?インタビュー内容Q1A1ご紹介いただくプロジェクトの概要を教えてください。本プロジェクトは、トルコの人口1位の都市イスタンブールと3位の都市イズミルを連絡する、高速道路の建設・運営・所有権移転型(BOT)民活公共工事です。現在、トルコには2,200kmを超える高速道路が供用されていますが、これに本プロジェクトは延長405kmの重要な幹線を加えることとQ2A2なります。路線中、一番の難しい工事区間は、3kmのイズミット湾を渡る吊橋建設であり、この工事の施工監理を長大が担当しています。このイズミット湾吊橋は、トルコの元請会社(JV)のもと、日本のIHIと伊藤忠のJVが設計・調達・工事の一括請負工事を実施しています。この橋が完成すれば、世界第4位のスパン(1,550m)を有する長大吊橋となるため、要所に革新的な技術を採用しています。特に、海中基礎の岩盤は-120m以下にあり、深いため、フーチングの直下の粘土層と砂層を鋼管杭で地盤改良して支持層として基礎を設置しています。この場所は、大地震が想定されるので、巨大地震時には基礎が若干のすべりを生じても大丈夫なように設計されています。桁は、耐風安定性、走行性のすぐれた連続の流線型箱桁を採用しています。本プロジェクトの課題と技術提案内容について教えてください。本プロジェクトは、BOTプロジェクトなので、早く開通して料金徴収することが課題です。それで、着任時にはすでに詳細設計はすべて完了して、工事は掘削など着手されていました。全長3km(中央支間長1,550m)の吊橋も、通常は4~5年以上かかるものを、約3年の短い期間で施工しなければなりません。施工監理もそれに連携していますが、短くなっている工程で、品質管理が適切に実施されているか、手抜きは無いかという点に集中しています。設計はすでに終わっていたのですが、特に基礎が粘土・砂層に置かれているので、沈下の設計とモニタリングの結果の提出を要求し確認をしました。下部工と上部工製作は、完全に054Civil Engineering Consultant VOL.271 April 2016