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Consultant271
懸賞論文(学生論文)審査結果の報告一般社団法人建設コンサルタンツ協会広報事業専門委員会平成27年度は「安全・安心を実現するための社会資本整備とは?」および「人口減少に対応し、地域の活性化に資するためのまちづくりとは?」の2テーマからの選択制として、昨年6月中旬から約3ヶ月間(締め切り9月30日)「学生論文」の募集を実施し、大学院、大学あわせて19編の応募をいただきました。今年度は、佳作4編を選定しましたので(最優秀賞および優秀賞は該当なし)、概要を紹介します。1.審査結果・応募結果:19編※分野別:理工系15編※学校別:大学院6編、大学13編・審査結果最優秀賞:該当無し優秀賞:該当無し佳作:4編■佳作論文「大学誘致による地域再生の可能性」佐藤波莉氏依田夕季氏(駒澤大学)「若い世帯が住みたくなる地方の創出」西山徳氏(長岡技術科学大学)「災害時緊急支援物資拠点としてのコンビニエンスストアの利活用方法」向後陽平氏(千葉大学大学院)「人口減少を感じるための鳥の目作戦」丸岡陽氏(長岡技術科学大学)2.審査方法と受賞論文今年度(平成27年度)は、「テーマ1:安全・安心を実現するための社会資本整備とは?」(暮らしの脅威となる災害や施設の老朽化から、人々の生命と財産を守るために、私たちは何をし、次の世代に何を残すべきか?)、「テーマ2:人口減少に対応し、地域の活性化に資するためのまちづくりとは?」(今後、日本各地で人口減少が加速する中で、地域が元気になるまちづくりのアイデアは?)という二つのテーマを設定しました(選択制)。論文の審査は、審査員である当協会の広報事業専門委員会委員(11名)が行いました。審査基準をもとに最初に各委員がそれぞれ全ての論文を評価した上で、全員の評価結果を集計・整理し、広報事業専門委員会での最終審査会を経て、表彰論文を選出しました。佳作論文4編の講評は次のとおりです。なお、入賞論文は、建設コンサルタンツ協会ホームページの「論文募集コーナー」の「入賞論文一覧」に掲載されています。(http://www.jcca.or.jp/achievement/article/award.html)■佳作(1)講評「大学誘致による地域再生の可能性」佐藤波莉氏依田夕季氏(駒澤大学)大学の誘致という点に論点を絞り、その効果、撤退の弊害など実例を挙げて客観的にまとめられていて、誘致での成功条件も分析されており、解り易い。そのうえで、少子化による学生減少等の将来展望も踏まえながら、独自のアイデアを付加し、次の展開として誘致候補の例を挙げ、そこに生じる課題と解決策を論じられたら良かった。■佳作(2)講評「若い世帯が住みたくなる地方の創出」西山徳氏(長岡技術科学大学)若い世帯をターゲットとし、シェアハウスなど既存ストックの再利用とコンパクトシティを結びつける内容は若者らしさが感じられ面白い。事例の提示がなされ、そこから得られる示唆や課題も整理されているが、さらなる独自のアイデアが展開されると良かった。■佳作(3)講評「災害時緊急支援物資拠点としてのコンビニエンスストアの利活用方法」向後陽平氏(千葉大学大学院)コンビニを社会インフラの一環と捉え、千葉市稲毛区を対象に空間解析手法を用いて災害時の支援物資拠点としての定量的な分析評価をしており、アプローチとしては独創的で斬新である。全体の構成や理論説明などについて、読み手にとって、より分かりやすい内容とするとともに、分析評価を踏まえて、提案を具現化するための独自のアイデアがあれば良かった。070Civil Engineering Consultant VOL.271 April 2016