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諏訪神社の祭礼である長崎のおくんちは、長崎でも神輿のある町に住んでいる者にしか参加できません。僕の町には神輿がなかったから、見に行くだけでした。おくんちに参加できる同級生たちが、すごく格好良かったことを覚えています。それでも毎年参加できるわけではなく、3年くらいのインターバルがあって巡ってきます。その間も大変な思いで準備しています。半年くらいかけて体を鍛えもするので、だいぶ熱も入ります。おくんちに参加したいのはやまやまですが、見ているだけでも十分楽しいです。父は市内で岩綿吹き付けの仕事をしていました。家を継ぐという話は無かったのですが、全く関係ない分野に行くよりは良いと思い、長崎総合科学大学の建築学科に進みました。大学に入学する3 ? 4年前、雲仙普賢岳が噴火しました。そのため、卒業研究には「大きな被害を受けた島原の町をどうしていこうか」というテーマを選びました。研究チームの皆で現地に調べに行った思い出があります。建築の勉強は楽しかったですが、中国や韓国などのアジアの留学生たちの建築デザインがとても素晴らしく、「これを職にしていいのかな」という不安が芽生えました。結果的には俳優なりましたが、長崎を題材にした映画にはすべて出演したいですね(笑)。また、長崎が盛り上がるイベントなどには参加してお手伝いしたいです。長崎の建物にはイギリス様式の旧グラバー邸などがありますが、やはり街を歩くと中国などのアジア的様式が目に付きます。東京や大阪の街と比べると、そういう建物が多いです。京都や奈良に比べたら「ザ・日本」みたいな建物が少ない気がします。長崎では和風でありながら、少し洋風が混ざっていたりする折衷系が多いです。「ちゃんぽん」は有名ですが、語源は「色々な物を混ぜる」という意味です。長崎の建物も「ちゃんぽん」みたいな乗りなのかもしれません。食べ物の話になったついでに言うと、長崎の料理は酸っぱい、甘い、辛いで言うと、やはり甘めが多い特集長崎私にとっての「長崎」008Civil Engineering Consultant VOL.272 July 2016