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6.0+4.5(=15.0m)の空間構成とする。中央は海を眺望する視線軸であり、かつ主動線である。その両側(側面部)は、沿道との一体利用を図る空間であり、並木下のベンチで憩いながら海を見ることのできる場を形成する。●素材持続力のある自然系の素材で空間を構成する。図6プロムナードの模型写真1完成したプロムナードの様子舗装は、できるだけ自然に近い色彩を持ち、色あせない煉瓦を数種類組み合わせたものを基本とする。イベント時の車両乗り入れなどが想定される場所は、アスファルトコンクリートなどを基本仕様とする。●空間演出二列植栽で海への視界を確保しつつ、季節ごとの風情を演出する樹種で並木を形成し、足元には煉瓦ベンチ、沿道空間と一体の舗装パターンなどを適宜配置して変化を与える。街路というよりは、小公園が連続する線状広場として、変化を楽しめして最初に整備される施設であり、女川町民や町内での就業者等、町を日常的に利用する人々の生活基盤となる商業機能を確保した。町外のスーパー等に自家用車で買物に行かなくても、日常生活に必要なものが一通りそろえられるよう、店舗構成・商品構成を考慮した。約700世帯が仮設住宅で生活を送っている女川町において、まちの中心部に豊かな空間を形成し、生活に潤いと楽しみを提供し、女川町での生活再建や定住化を牽引するものとした。■被災商業者の再建場所被災商業者は、「きぼうのかね商店街」等の仮設店舗で営業しているため、事業再建場所となるよう計画した。震災前までの女川町は、住まいを兼ねた店舗での営業が主であったが、新たな商業地域は災害危険区域で住居整備ができない状況であった。そのため、住居と商業施設を別々に自力で再建できない事業者も想定されたことから、安価で商売の再建ができる施設とした。る空間を演出する。並木下の煉瓦ベンチは、フットライトやイベント用コンセントなどを内蔵し、イベント時にも対応する(図6)(写真1)。■シーパルピア女川の基本計画シーパルピア女川は、平成27年12月に開業した、プロムナード沿いのテナント型商店街である。事業主体は、平成26年6月に設立した女川みらい創造株式会社であり、女川町、商工会、観光協会などが出資した公民連■来訪者の需要に対応した■商業機能平成27年3月のJR女川駅再開を皮切りに、女川町のまちの復興が本格化した。これに伴い、観光、仕事、港および市場の利用による来訪者も増加することが期待されている。町民の生活基盤としての役割に加えて、プロムナードの沿道に立地し、(仮称)物産センター等の観光拠点施設に隣接していることから、各店舗の業種・業態開発や新規商業者■施設の持続性被災事業者が継続して利用することを前提としながらも、店舗の入れ替え等に対して柔軟に対応(可変性や拡張性を高めた施設とする)し、シャッター街とならないよう新規事業者の受け入れを行い、施設・エリアの活力向上と共に持続性を持たせる必要があった。また、持続性を担保するためには、初期投資をできるだけ抑えつつ、魅力的で使い勝手の良い店舗計画とした。携によるまちづくり会社である。■日常生活をサポートする■商業機能女川町中心市街地の商業施設との参入を通じ、来訪者や観光客のニーズに対応できる商業機能を充実させた。■魅力的な商業交流環境震災前の女川町の商業施設では、魅力、活気が十分とは言えない状況が見られたため、新たな施設は、商業エリアの中心に立地し、エ