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特集4私進化する図書館設図書館の取り組み?本を活用したコミュニティの場「まちライブラリー」?礒井純充ISOI Yoshimitsuまちライブラリー提唱者/一般財団法人森記念財団普及啓発部長大阪府立大学観光産業戦略研究所所長補佐・客員研究員私設図書館「まちライブラリー」は本で人とつながることを目的としてスタートした。行政や企業主体による受け身の利用ではなく、利用者が自発的・主体的に参加して人と交流することで「人の発酵」が生まれ、地域社会に豊かな社会関係資本が醸成される。その取り組みを紹介する。マイクロ・ライブラリーれを支援することも呼び掛けているが、その活動実態小さな私設図書館(マイクロ・ライブラリー)が全国はあまり明らかになってこなかった。今回、まちライブラに広がりつつある。私自身が2011年に提唱し、自らも取リーを中心に民間図書館活動を紹介するとともに、なぜり組んでいる「まちライブラリー」も2017年1月現在、全このような活動をしているのか、その問題意識、増加し国で約420カ所に広がった。まちライブラリーは本で人ている背景やこれからの地域にとってどのような意味がとつながることを目的に、まちのカフェ、自宅、オフィス、あるのか、について記述したい。お寺や病院、商店街など生活する場に本を置き、閲覧や貸出をしながら人と人との出会いを作ろうというものまちライブラリー誕生の背景である。本を持ち寄る際にメッセージを付け、その本を私は今から30年近く前、森ビルの創業者、森泰吉郎読んだ人がメッセージを返す専用の感想カードを利用し氏が始めた「アーク都市塾」という生涯教育活動に携ているところもある。本が置かれている場所で、小さな学びあいの会を実施しているところもあり、その場所、規模、運営者は多種多様であるが、出会いと気づきが生まれる地域コミュニティの場となりつつある。また2013年から私が呼びかけ、実施している私設図書館の活動発表会「マイクロ・ライブラリーサミット」により、全国に点在する「マイクロ・ライブラリー」の様子も徐々に浮かびあがってきており、その数は1,500カ所程度と推計される。日本では図書館といえば公共図書館を想定するが、図書館法にも私設図書館の定義はされており、誰でも同様の活動ができ、そ写真1最初のまちライブラリー018Civil Engineering Consultant VOL.275 April 2017