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特集5図進化する図書館書館を通じた途上国への支援?ケニア国の日本・ケニア友好ソンドゥ・ミリウ公共図書館?迫田至誠SAKODA Shisei日本工営株式会社/コンサルタント海外事業本部安全衛生管理室/室長ケニアで水力発電所の建設に関わる建設コンサルタント技術者が、「地元コミュニティに長期的な貢献を」との思いから図書館の運営を地元婦人会に提案し、2001年にソンドゥ・ミリウ公共図書館が開設された。その図書館の開設、運営、支援について紹介する。ケニアはどんな国1963年に英国から独立したケニア共和国はアフリカの東部に位置し、面積は58.3万km 2(日本の約1.5倍)、人口は4,725万人(2016年日本の約1/3)で、キクユ族、ルオー族、マサイ族等からなる多民族国家である。一人当たりGNI(国民総所得)は1,290米ドル(2014年日本の約1/30)、経済成長率5.6%(2015年)、失業率9.2%(2014年)の開発途上国である。(1)図1)国土は中央部の大地溝帯沿いの高原やケニア山岳地帯、北部の砂漠地帯、東部の海岸地帯、西部のビクトリア湖畔地帯など起伏に富んだ地形である。労働人口の約60%がコーヒー、茶、園芸作物などの生産に関わる農業国である。教育制度は8・4・4年制で小学校8年(6~14歳)、中学校4年、大学4年である。小学校は義務教育で進学率は中学校48%(2013年)、大学31%(2013年)である。2)日本はケニアへ1963年から電力、農業、水道、衛生、健康、医療、教育、環境保全など幅広い分野に政府開発援助(ODA)を行っている。ソンドゥ・ミリウ水力発電所建設事業ケニアの深刻な電力不足解決のため、1985年に国際協力機構(JICA)はケニア西部のニャカチ地区に建設するソンドゥ・ミリウ水力発電所のフィージビリティ・スタディ(実行可能性調査)を実施した。引き続き日本の有償資金協力で1991年に詳細設計、1999年から建設工事を行い2008年に発電所は完成した。また、当発電所放水路末端のサンゴロ水力発電所が2012年に完成エチオピアウガンダビクトリア湖ケニアキスムナクルソマリアタンザニアナイロビソンドゥ/ミリウ水力発電所と公共図書館モンバサ図1ケニアのソンドゥ・ミリウ水力発電所と公共図書館の位置図022Civil Engineering Consultant VOL.275 April 2017