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電話充電、タイプサービスなどの事業を試してはいるが、有力な収入源が見つかっていない状況である。図書館を応援する会2003年、外務省の「ODA民間モニター」として現地を訪問された小西守氏(応援する会前副会長)が図書館写真8作文コンテストの表彰式活動に強く賛同され、帰国後「弥生が丘いきいきクラブ」に働きかけ、バザーの収益金や本の寄付、地元小学校とケニアの子供との図画交換会など、市民レベルで長く支援されている。そして、図書館の運営を現地で直接支援してきた私は2004年の帰国後、「図書館を応援する会」(私が会長)を作り、婦人会を資金面や運営面で支援している。現在応援する会の会員約50人は、「この図書館へ思い入れがある」とか、「図書館そのものが好きで何かしたい」という思いのあるケニア、日本、英国などいろいろな国の人達である。弊社もこの図書館支援活動に賛同し、ナイロビ事務所や本社が積極的に支援している。2009年3月の暴風雨で図書館が大被害を受けた際、応援する会と弊社の126名の社員から義援金が集まり、5月には図書館を再開でき、たくさんの人が図書館を愛する心を持っているのだと感激した。応援する会では資金だけでなく、社内で集めた英語の本や購入した日本や世界の名作を現地に寄付している。最近ケニアでは開館当時現地の中学生だった青年達が、この図書館へ本を贈るキャンペーンを開始している。(写真10)写真9図画教室応援する会では婦人会から毎月提出される活動報告や写真をブログに載せ、会員に活動状況を報告している。4)この図書館への支援活動は、企業の芸術文化支援活動の活性化を目的とする「企業メセナ協議会」からメセナ(芸術・文化振興による豊かな社会創造)活動として高く評価され、メセナアワード2014「ケニアで読みま賞」として表彰された。(写真11)図書館のこれから図書館の運営にはいくつかの課題があり、特に婦人会と応援する会の会員の世代交代が課題であるが、最近、若い世代の図書館活動への参加があり、明るい兆しが見え始めている。日本が支援して建設した水力発電所が50年100年と運転され続けるように、図書館が子供達に愛され存続するように今後も支援したい。<参考文献>1)「ケニア共和国基礎データ」平成28年8月22日外務省http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/kenya/data.html2)「外国・地域の学校情報」平成27年11月外務省http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/world_school/07africa/infoC71400.html3)「図書館ウェブサイト」http://www.shisei.com/lbry-1/lbry-1_001.htm4)「図書館ブログ」http://plaza.rakuten.co.jp/sondulibrary/diary/写真10新しい本を早速読みだす子供達写真11メセナアワード2014「ケニアで読みま賞」受賞Civil Engineering Consultant VOL.275 April 2017025