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ウ局便郵島戸い漁港環境整備施設用地市単Project 1 briefプロジェクト紹介本浦漁港における防波堤設計?ハイブリッドケーソン+ジャケット式?小田律文ODA Norifumi復建調査設計株式会社松山支店次長■はじめに本浦漁港は愛媛県の南西に位置する宇和島市の戸島に位置する。古くから周辺海域の良好な漁場を生かした沿岸漁業が盛んであり、近年はハマチやマグロ等の海面養殖によって、宇和海有数の漁業基地となっている。愛媛県に2港ある第4種漁港(離島又は辺地にあって、漁場の開発や避難等で必要な港)の一つである本浦漁港は、荒天時には周辺海域の漁船の避難港として重要な役割も担っている。しかしながら、港口部に設置されB防波堤係船護岸岸壁岸壁防波護岸護岸海臨港道路養殖用飼料保管調整施設用地道路護岸図1本浦漁港(本浦地区)1用飼料保管設用地給油施設用地臨港道路漁協護岸東防波堤胸壁海城山遂道係船護岸岸壁臨港道路沖防波堤レ加工場用地レ漁具倉庫用地畜養護岸臨港道路た防波堤施設の延長が短いため、港内の静穏度が十分確保できていない状況にあった(図1)。このため、愛媛県は平成21年度から防波堤延伸(L=120m)工事に着手し、平成27年3月に完成させた。本浦漁港のある宇和海はリアス式海岸からなる急深な海域となっており、防波堤設置水深が32~47mと非常に深い。一般的な工法では建設費が割高となるため、ハイブリッドケーソン工法(図2)及びジャケット式工法(図3)を採用した。ここでは、本浦漁港で採用した二つの本浦南防波堤物揚場中防波堤物揚場物揚場係船護岸3物揚護岸6物揚場本浦集会所物揚場浮体式岸壁協農島和宇海和宇所支二第係船護岸物揚護岸係船護岸突堤2物揚場防潮堤海岸壁一般県道美砂子郡線物揚護岸道路護岸物揚護岸戸島保育園臨港道路ト野積場タ養殖用飼料保管調整施設用地物揚場イ船客待合所カ野積場物揚場水路敷泊地住吉神社臨港道路ヲ野積場宇和島市戸島出張所戸島診療所ア漁村再開発施設用地市単臨港道路市道ヲ野積場漁具倉庫用地ヲ野積場老人の家工法について紹介する。ハイブリッドケーソン工法とは図2に示すように、鉄筋コンクリート部材を鋼・コンクリートの合成版や、コンクリート中に鉄骨等を有するSRC部材等を組み合わせて構成した着底式ケーソンの総称である。鋼材の高強度・軽量の特長を活かし、従来のRCケーソンに対しフーチングを大きく張り出すことができ、下面に伝える地盤反力を低減できる特長を有している。ジャケット式工法とは図3に示すように、鋼管で組み立てられた立体トラスを鋼管杭で構造物の脚(レグ)内に打ち込み、海底に固定する構造形式である。鋼管トラスによって下部工の水平剛性を高めると共に、上部工の荷重を合理的に基礎杭に分配できる構造であり、高品質確保と現地工期の短縮を可能とする特長を有している。■自然特性防波堤設置予定箇所は水深が深く潮の流れが速い海域で、現地の波浪は30年確率で風波がH1/3=2.0mとT1/3=4.5secで、うねりがH1/3=1.2mとT1/3=11.6secである。なお、波浪については、大きい方から全体の個別波数の1/3に相当する個032Civil Engineering Consultant VOL.275 April 2017