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Consultant275
走行範囲人の数=通行量と同等走行範囲人の数=通行量と同等サンライズ糸山速度40km/h未満のみ6時~20時のデータのみ凡例約100m四方のメッシュ緑から赤になるにつれて、通行量が多い区間を示す。速度40km/h未満のみ凡例約100m四方のメッシュ緑から赤になるにつれて、通行量が多い区間を示す。図5レンタサイクル利用者の行動範囲図6マイ自転車利用者の行動範囲■自転車観光客の行動実態今治市内にあるサイクリングターミナル「サンライズ糸山」において、レンタサイクル利用者の走行範囲と15分以上の立ち寄り箇所を分析した。その結果、しまなみ海道本線の利用、今治~尾道間の移動、大島・伯方島・大三島の周回ルートの利用が比較的多い。立ち寄り箇所は、道の駅や景色の良い橋の取り付け道路での滞在がみられる(図5)。次に「サンライズ糸山」を起点とした、マイ自転車によるサイクリストの走行範囲と15分以上の立ち寄り箇所を分析した。その結果、しまなみ海道本線の利用、今治~尾道間の移動が最も多いが、すべての島の周回ルートが利用されている。レンタサイクル利用者と比較して移動範囲が広域で、広島県や上島町、松山方面の利用もある。また航路の利用も多い。立ち寄り箇所は道の駅に加え、亀老山(標高307m)やラーメン店と多様である(図6)。■属性別の立ち寄り施設の特性サンライズ糸山においてレンタサイクルを利用したサンプルと、マイ自転車でサンライズ糸山に来訪したサンプルについて、属性別の立ち寄り箇所の比較を行った。各サンプルについて、15分以上の立ち寄りのあったGPSの緯度経度データをもとに、立ち寄り施設の推定を行った。レンタサイクル全サンプル(サンプル数196)、レンタサイクル単独(サンプル数39)、レンタサイクル家族(サンプル数49)、レンタサイクル女性(サンプル数11)、マイ自転車(サンプル数29)について比較した。属性別の立ち寄り施設の特徴を以下に示す。・レンタサイクル単独:道の駅多々羅しまなみ公園、尾道港、ドルチェ瀬戸田等、遠距離の施設の立ち寄り割合が高い。・レンタサイクル家族:道の駅よしうみいきいき館等、近距離の施設の立ち寄り割合が高い。・レンタサイクル女性:サンプル数が少ないが、道の駅への立ち寄り割合が他の属性よりも高い。・マイ自転車:大山神社や石のカフェ等、他の属性では上位に現れない施設への立ち寄りがみられる。■行動実態を踏まえた施策の提案GPS調査によって得られた行動範囲や立ち寄り箇所の特性から、レンタサイクル利用者とマイ自転車利用者のそれぞれの行動特性を整理した(表2)。その上で、ターゲット別の観光サービスの検討の視点と施策メニュー案の提案を行った。■レンタサイクル利用者●観光サービス検討の視点・【走破や往復】達成感を得たい表2ターゲット別に想定される行動特性ターゲット想定される行動特性(需要特性)1尾道→今治を走破2有名な施設を目的地として設定して、往復するレンタサイクル利用者3来島海峡大橋のみを渡る4来島海峡大橋の上まで行って戻ってくる1 無料駐車場に車を停めて、自転車で周遊する。走ることが主目的で、道路上で立ち寄る割合は少ない。2本州?四国の広域的な範囲を周遊する。マイ自転車利用者3休憩と食事が立ち寄り目的のメイン。4レンタサイクルに比べると行動範囲が広く、船の利用も多く、自由度が高い。立ち寄り箇所も多様・独特である。038Civil Engineering Consultant VOL.275 April 2017