ブックタイトルConsultant275

ページ
48/82

このページは Consultant275 の電子ブックに掲載されている48ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

Consultant275

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

Consultant275

事だと思う。写真3ネピドー郊外の市場の女性。長い巻きスカートは伝統衣装「ロンジー」。普段着にも、正装としても着用される選挙を行った新興国ランキング」で、ミャンマーを第1位にあげている。治安ミャンマーの治安について特筆すべきは、お金に関するトラブルの少なさである。外国人をターゲットとしたスリやぼったくりは、インドやタイなど近隣国ではよくあると聞くが、ミャンマーでは滅多にない。民主化や経済開放から比較的日が浅く、「外国人からぼったくる」「会計をちょろまかす」意識自体がミャンマーでは未だ醸成されてないからだと憶測している。国民性・人々ミャンマー人は、年齢・地位が同等の友人や同僚に対しては親しみやすくオープンであり、上司・年長者に対しては忠誠心が強く従順(これを軍事政権時代の名残だとの見解もある)といった印象がある。カウンターパートのミャンマー人と仕事をしていく上で実感したことは、この「上司・年長者に対して忠誠心が強く従順である」という国民性には、一長一短があるということだ。良い点は「トップダウンの指示がある場合、先方の意思決定が迅速写真4ホテルで食べたシャン麺かつスムーズである」ことと、「アシスタントとして雇用すると、一生懸命指示に従う上にサービス精神を発揮してくれる」ことと言える。その反面「『上長の一声』により協議済みの決定事項が揺るがされる」ことや、「上からの指示・承認待ちのために、予想以上の時間や手間を要する」こともある。速やかに済ませてしまいたい連絡や調整事項に対しても、「自分では判断し兼ねるので上の者に聞いて下さい」とのことで、結果的にかなりエラい人とFAX文書を取り交わすことになったことがある。慎重で忠実なミャンマー人の性格を表す出来食文化ミャンマー料理で代表的なものといえば、ナマズの出汁と米粉を使った麺料理であるモヒンガーやカレーなどがある。ビルマ文化以外の起源を持つ料理では、ミャンマー東北部にあるシャン州のシャン麺が有名だ。タイ料理や四川料理ほど辛くなく、インド料理のように香りの強いスパイスを多用していないミャンマー料理は、私も含め大抵の日本人の口に合う。ただ、全体的に油っぽく、カレーの表面に5mmほど油が浮いていたりするので、食べ過ぎには要注意である。地元住民が集う飲食店では、一人700~800円で夕食をお腹いっぱい食べられるリーズナブルさも嬉しい。ビールも一杯150円程度である。都市部の外食産業においては国際化も顕著で、中華料理やタイ料理が最も浸透しているが、日本食や韓国料理の進出も目に付く。一方、ヤンゴンでさえもイタリアン等の西洋料理は家庭料理としても滅多に出ないほど珍しく、米国資本チェーンの代表格である某ファストフード店やカフェ店がほぼ見受けられない。写真5道端で出会った牛。牛は農耕に使われる。牛乳は生産されるが、牛肉はポピュラーではない046Civil Engineering Consultant VOL.275 April 2017