ブックタイトルConsultant275

概要

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表1順位2013年度DAC諸国の政府開発援助形態別内訳（支出総額ベース）（単位：百万ドル）国名政府開発援助額二国間ODA計無償資金技術協力政府貸付等支出総額ベースでみた各国の援助の特徴は以下の通りである。a）日本の政府貸付等の大きさが際立っており、無償資金協力と併せた資金協力が日本のODAの特徴。b）5カ国に共通していることは、二国間ODAの方が国際機関向けODAよりも金額的に大きいこと。米国と日本の二国間ODAが80％を超えていることが注目される。c）米国と英国の実績は無償資金協力に多く集中しているが、日本は、資金協力、特に円借款が9,721百万ドルと突出していることが注目される。日本のODA事業の決まり方国際機関向けODA1米国32,38527,26726,45281505,1182日本22,52719,5577,6882,1489,7212,9703英国18,28610,9599,0801,4064737,3264ドイツ16,22111,4443,3775,1062,9614,7775フランス12,8808,2903,3951,8703,0254,590ーション促進等）（「質の高いインフラパートナーシップ」、科学技術協力等）・基礎的な生活を支える人間中心の開発を推進するための支援（保健・医療・人口、安全な水・衛生、万人のための教育、格差是正、女性の能力強化・参画の推進、文化スポーツ等）（SDGs）2 普遍的価値の共有・平和で安全な社会の実現（積極的平和主義）・公正で包摂的な社会の実現のための支援（法制度整備支援、ガバナンス支援、民主化支援等）・平和と安定、安全確保のための支援（平和構築支援、災害時の緊急人道支援、安定・安全のための支援等）3地球規模課題の取り組みを通じた持続・可能で強靭な国際社会の構築：環境・気候変動対策、UHCの推進、感染症対策、防災の主流化・防災対策・災害復旧対応、食糧安全保障及び栄養、資源・エネルギーへのアクセス確保（国連仙台防災会議、TICADⅤ&Ⅵ、SDGs等）1司令塔機能：「経協インフラ戦略会議」首相官邸所管で内閣官房長官を議長とし、関係省庁大臣により構成される、経協・インフラ戦略の策定・実施の会議体。2計画機能：総括は、外務省国際協力局（年度別「開発協力重点方針」の策定・実施）・国際機関への融資・出資（財務省）・「インフラ輸出戦略」の策定・改訂（経済産業省）・運輸・都市交通・防災分野（国交省）・地球温暖化対策・環境分野（環境省）・その他ODA関連事業等（関係省庁）3実施案件審査：外務省所管「開発協力適正会議」（無償、有償、技術協力）、その他4実施（管理）機能：JICA他5最前線での実施：開発コンサルタント他日本のODA事業の実施方針2015年制定の「開発協力大綱」で示されている主要な開発協力のテーマは3つである。1質の高い成長とそれを通じた貧困撲滅・経済成長の基礎及び原動力確保のためへの支援（産業基盤整備、人材育成、農業水産業の振興、持続可能な都市、情報通信技術、科学技術・イノベ国際業務の将来に向けて（コンサルタント企業が取り組むべき課題）近年のDAC諸国の途上国への資金の流れでは、膨大な途上国の経済・社会開発需要にはODA資金のみでは応えられない等の事情もあり、民間資金の流れが大きくODA・その他政府資金を超えている。日本政府の方針でもODAは民間等の海外展開を先導・支援する役割と位置付けられていることも念頭に置いて、将来の国際業務への対応を検討することが必要である。1業務範囲の拡大：EPC業務に加えて施工監理、人材育成、運営維持管理事業へと業務範囲の拡大。日本のODAに加え、国際機関等のプロジェクトへの参画。2業務分野の拡大：異分野コンサルタント、民間企業、NGO、大学・研究機関、地方自治体等との連携による業務分野の拡大。途上国のPPP/PFI事業への参画。3中小企業や地方自治体等との連携による中小企業海外展開支援事業、BOPビジネスや地方自治体等の新規ODAスキームへの参画。4社内教育や社外教育機会の活用による、国内人材等の活用や他社等との人材交流による能力の向上、業務範囲や分野拡大への取り組み。Civil Engineering Consultant VOL.275 April 2017053