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特別賞「水路閣への道」京都府井上弘一(撮影地:京都府京都市)[撮影者のコメント]琵琶湖第一疏水により京都市の蹴上まできた水は南禅寺船溜り(インクライン)や蹴上発電所などに送られ、また水力利用、かんがい用水、防火用水として利用するために疏水分線として開削された小さな水路を北に向かって流れていきます。発電所を過ぎ、南禅寺境内の水路閣までの小径はいまも静寂を保ち、この先にある「哲学の道」よりもゆったりと散策を楽しむことができます。作られた明治中期の頃そのままの姿が残されていて好ましい。講評今にもコケや水のにおいが漂うような明治から続く光景は、今日なお重要なインフラの証でもあり、地域の憩いの場としての静寂感が感じられる。琵琶湖疏水の南禅寺水路閣に続く小径の水路が優雅な水の流れをたたえている清々しさもある。「オアシス」谷口常雄神奈川県(撮影地:鹿児島県熊毛郡屋久島)[撮影者のコメント]このコンクリートの物体は屋久島の海底に沈めた漁礁です。漁礁は魚たち生物が生きて行く為の隠れ家になります。漁礁は長い年月海中で時を刻み表面は硬いサンゴに覆われていますが、それは美しい自然の色彩となります。漁礁のまわりでは弱い魚は群れを成し、大きな敵が来ると漁礁の中に逃げて身を守ります。撮影時この時のハタタテの群れは大変美しかったです。そしてここは沢山の魚が集まる「オアシス」になります。講評海中のコンクリート漁礁は、完全に周囲の海底環境に同化し、漁礁に棲みつく真っ赤な巨大魚と、気品を漂わせ背びれを立てて泳ぐ魚群と、対照的に捉えた美しい海底模様です。058Civil Engineering Consultant VOL.275 April 2017