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Consultant275
懸賞論文(学生論文)審査結果の報告一般社団法人建設コンサルタンツ協会広報事業専門委員会平成28年度の懸賞論文(学生論文)は、「これから必要な土木施設とは?」および「安全・安心に暮らせるまちづくりとは?」の2テーマで、昨年6月初旬から9月30日までの約4ヶ月間で募集を行いました。その結果、学部学生、大学院生あわせて24編の応募をいただきました。厳正な審査の結果、最優秀賞1編、優秀賞1編、特別賞2編を選定しましたので、概要を紹介します。■最優秀賞『付帯施設のI oT化と高質化による新しい道路空間のあり方の提案』高柳誠也氏(東京大学大学院)【講評】現在実用化されているスマート街灯・スマート標識について、更に高度化した場合の可能性を示し、よりスマートな社会に至るための課題・検討が根拠に基づいて分かりやすく説明されていた。提案の実現性や効果を踏まえた完成度が高い論文であり、将来的な社会資本整備における貢献度も高いと評価し最優秀賞とした。ビッグデータの活用方法や運営する事業体のイメージなど、更なる実現に向けた独自の提案を期待したい。■優秀賞『愛のある空間づくり』三輪潤平氏(京都大学大学院)■特別賞『立地適正化計画を利用した「安全・安心に暮らせるまちづくり」?平成26年8月の広島土砂災害を参考にして?』野本明里氏(長岡技術科学大学大学院)【講評】現行の都市計画、土地利用法に対して、災害に関わる先人の知恵を活用し、これを守ること、すなわち「君子危うきに近寄らず」のアイデアを導入した事が独創的である点を評価し特別賞とした。収集した事例から導かれる課題や解決策等を充実できると更に良かった。■特別賞『防災教育と地域のつながりから生まれる安全・安心なまち』岡田麻友氏(宮城大学)【講評】将来にわたって地域に親しまれる土木施設を「愛」という言葉で表現する独創性の高い論文である。加えて、事業を進めるための方法、組織と各々の役割を明確化するとともに、費用面ではふるさと納税を適用するなど、実現性も高いと評価し優秀賞とした。課題としてあげた巨大堤防や神社の境内におけるマンション建設に対して、具体的な解決策の提案を期待したい。【講評】被災者としての実体験を基に「安全」「安心」とは何かを明確に定義し、その実現に必要な課題と解決策が示されていた。また、提案内容に独創性は薄いものの、複合的に取り組むことでの相乗効果が期待できるという説得力を有していた点を評価し特別賞とした。被災された家族や知人の方々の意見などを踏まえて、さらに広く客観的な知見から解決策を提示できると更に良かった。なお、入賞論文は、建設コンサルタンツ協会ホームページの「論文募集コーナー」の「入賞論文一覧」に掲載されています。(http://www.jcca.or.jp/achievement/article/award.html)068Civil Engineering Consultant VOL.275 April 2017