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国道54号線にあった横川駅電停JR横川駅前広場に乗り入れ大屋根で覆った横川駅電停整備し、都市景観の向上に加え、都心部で問題となっているヒートアイランド現象の抑制や騒音の低減にも効果を発揮している(写真7)。図2横川駅交通結節点整備事業電停のバリアフリー化と交通結節点の改善電停については、平成13年の道路構造令の改正や平成14年の交通バリアフリー法の施行などにより、整備に関する規定が設けられた。平成12年の鷹野橋電停をはじめとして、道路構造上可能であれば幅員2mの確保やスロープの傾斜を5%以下にするなどのバリアフリー化を図り、誰もが便利で安全に利用できるような電停整備を進めている。交通結節点の改善も、鉄道と軌道の接続する広電西広島電停をはじめとして、JRとの結節点である横川駅電停や瀬戸内海の島しょ部や松山などを結ぶフェリーターミナルと接続する広島港電停で、他の交通機関との乗換時の移動距離を短縮するなどの利便性向上に取り組んできた(図2)。新軌道構造騒音や振動を抑えられる「樹脂固定軌道」は、元宇品口から広島港間の約100mに設置している。また、軌道の間に芝生を植えた「芝生軌道」は、海岸通から広島港間の約250mや原爆ドーム前電停付近の約90mを新規路線軌道系交通機関の特性である速達性と定時性の確保には、車両や既存施設の改善に加え、路線の再整備が不可欠である。JR広島駅南口の再整備については、広島市がJR西日本と広島電鉄株式会社の合意を得て基本方針を公表している。関連工事である駅前大橋線軌道建設事業については、現在広島市の条例による環境アセスメントを実施しているところである。実現すれば広島駅から広島都市圏の中心市街地への速達性が格段に向上するとともに、広島駅周辺の再開発事業と中心市街地とをより早く結ぶことで都心の回遊性が高まり、広島都市圏の活性化に寄与できる。また、平和大通り線については、西広島方面から広島港(宇品)方面への速達性が格段に向上し、平和大通り以南の都市圏の活性化に寄与できるため、今後関係機関と協議を進めたい(図3)。広島電鉄株式会社は平成29年で開業105年を迎える。100年後は、SF映画のように空を飛んでいる電車ではなく、しっかり路面を走り、高齢者や移動制約者がまったくバリアを感じずに利用できる路面電車であり続けるために、更なるLRT化などを進めていきたい。<写真提供>写真3林重男撮影/広島平和記念資料館提供写真7樹脂固定軌道と芝生軌道図3路線再編網Civil Engineering Consultant VOL.276 July 2017013