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写真2「しごう」するときに結束バンドを使うのも広島流写真1おそらく最後の1人。小いわし専門の行商人いいます。魚をさばくことを広島弁で「しごうする」と言い、昔はその場でしごうした小いわしを量り売りしていました。しごうするときは「竹べら」と呼ばれるU字形になった竹製の道具を使います。行商のおばちゃんは、小いわしを見事な包丁さばきならぬ、竹べらさばき写真3小いわしの刺身は鮮度抜群のものが美味でしごうしてくれたものです。この風景を覚えている広島し、入札会にかけられます。そこで落札した業者が焼き人にとって、小いわしは最高の郷土の味です。牡蠣は外海苔や味付け海苔などに加工し、販売するという仕組に売る商品、小いわしこそが我が家の味だったのです。みなのです。だから私たち消費者には、どこの産地の海小いわしは、鮮度落ちが早く、すぐにボイルして乾燥苔が原料になっているか、分からなくなっています。おおこうさせ出汁用の煮干しに加工されるのが一般的です。広かつては広島市の仁保本浦、大河、江波や草津が主島でもこの煮干しを「いりこ」と言い、みそ汁の出汁に産地でした。山からのミネラルを豊富に含んだ河川が注は欠かせない材料ですが、鮮度の良い小いわしが身近ぐ広島湾は、海苔などの海藻がとても育ちやすい環境だった地域では刺身で食べます。小魚を刺身にするのなのです。しかし埋め立てによって干潟がなくなるなどは、簡単なように見えて実は手間がかかります。でも瀬環境の変化で、消えてしまった産地もあります。戸内海で獲れる魚は小魚が多いため、地域の人は手慣「江波巻」という海苔の産地ならではの郷土料理が残れたものです。数時間で味が落ちるので、本当においしっています。現在は広島市の南に位置する江波は、広島い小いわしの刺身にはなかなか出合えません。湾に浮かぶ島でした。「江波島」では昭和40年ごろまで800軒余りの家が海苔養殖を営んでいました。当時の海苔海苔製造の工程のほとんどは、冬の寒風下での手作広島の海苔なんて聞いたことがないと言われるでしょ業。休むことなく続けられる作業の合間の食事が江波う。海苔は、産地で1次加工されたものを県漁連が集荷巻でした。商品にならない傷モノの海苔を使い、米が貴Civil Engineering Consultant VOL.276 July 2017019