ブックタイトルConsultant276
- ページ
- 38/60
このページは Consultant276 の電子ブックに掲載されている38ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは Consultant276 の電子ブックに掲載されている38ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
Consultant276
Project 2 briefプロジェクト紹介ヤンゴン環状鉄道改修プロジェクト鈴木弘敏SUZUKI Hirotoshi日本工営株式会社コンサルタント海外事業本部鉄道事業部/鉄道計画部部長の都市交通についても、2013~■はじめにいており、『ヤンゴン総合都市交通036Civil Engineering Consultant VOL.276 July 2017ミャンマーの旧首都であるヤンゴン市は、約510万人の人口(ミャンマー政府による2014年人口センサス)を抱える同国最大の商業業務都市である。現在、市民の移動は道路交通に大きく依存しているが、急速な民主化や市場経済化を背景にした自動車・バス等の交通量の増加により、交通渋滞が重大な問題となっている。また、大気汚染等の交通公害や交通事故も深刻化している。ヤンゴン市内の交通事故件数は、2008年と2011年で比較すると1.5倍、死亡事故件数は1.4倍に増加している。現在もヤンゴン市への人口集中は続マスタープラン2014(YUTRA)』では、2035年には約760万人に達し、同時に周辺地域への市街地の拡大も進み、実質的なヤンゴン都市圏は1,000万人のメガシティに成長すると予想されている。今後、さらなる経済成長と都市人口の増加に伴う交通需要の増大や所得向上に伴う自動車保有率の増加が見込まれ、都市や都市交通に対する開発圧力は一層大きくなる。2011年3月の民政移管以降、我が国は国際協力機構(JICA)を通じてミャンマーに対して大規模かつ継続的な支援を行ってきた。ヤンゴン2014年にかけてYUTRAを策定して将来のヤンゴンの都市交通体系のあるべき姿を示した。YUTRAでは、鉄道に関してはヤンゴンの鉄道の現状と課題を整理・分析した上で、将来のあるべきネットワークとして在来線の近代化と地下鉄路線を組み合わせた2035年の絵姿を示し、その実現に向けた短期・中期・長期の整備計画を提示している(図1)。この中の短期整備計画では、ヤンゴン環状鉄道改修プロジェクトが最優先案件として提案された。これを受け、JICAは2014~2015年にかけてヤンゴン環状鉄道改修プロジェク短期(2020)中期(2025)長期(2035)図1ヤンゴンの都市鉄道整備計画図