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けて、全国に多くの指導者を育成して参りました。そして2016(平成28)年現在、1・2級指導士有資格者は合わせて16,696名を数えるに至っており、今年も全国26カ所(春・秋)にて指導者育成を進めているところです。少子高齢化を迎えた今日、健康を希求する人々のニーズは日々高まっており、ラジオ体操に向けられる注目も増加してきています。それ故に、連盟も年を追うごとに活動の場が広がっています。ラジオ体操がなぜ健康に役立つのか国民健康体操と名づけ発足したラジオ体操故に、身体に良い効果をもたらすことは当然要求されるものでしょう。そこで健康を保持するのに必要とされる基礎的要因を2点挙げて考えます。1点目はラジオ体操と良い姿勢づくりであり、2点目は運動習慣による代謝活動の促進です。1点目のラジオ体操と姿勢づくりは、できるだけ具体的に進めるために、一般に最もよく知られている第1体操を例に挙げ、解説してみたいと思います。ラジオ体操第1は13種類の運動で構成されています。そのうち姿勢づくりに働きかける運動は5種類あり、それは、1、4、5、6、7番目の運動です。1番目は背伸びの運動です。腕で上、脚で下へと引き伸ばし、かがみ傾向にある背骨を正し、脊椎間を広げるねらいがあります。4番目は胸の運動、胸を広げる運動です。腕を振ったり挙げたりして胸の伸展と収縮をするのですが、実際は後側にある肩甲骨を動かすことが最も重要であり、胸郭えんぱいを広げ円背を正すのに効率が良い運動なのです。肩甲骨を後側へ引くと日常前傾している肩が正常に戻り、肩や首周りの筋肉の緊張を緩める役割を果たしてくれます。もちろん、胸郭への働きも正されてくるのです。5番目は体を横にまげる運動(体側屈運動)です。腕の振りを使って肋骨で囲まれた胸郭部分を動かして、悪癖や固まりを最も起こしやすい背骨の手入れをしようとする運動です。背骨の疾患とされている「猫背」や「側弯」等は胸郭部で発生するのが一般です。故に4番の運動と合わせ、体側部の運動を継続して行うことこそ良図1ラジオ体操第1伸びの運動(1番目)図2ラジオ体操第1胸を反らす運動(4番目)Civil Engineering Consultant VOL.277 October 2017023