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写真2タケタ橋の利用状況(提供:JICA)写真3タケタ橋の全景(提供:JICA)限が設けられていることから、抜本的な対策が必要でした(写真2、3)。■プロジェクトの形成から■本体事業にかけて新タケタ橋建設計画は、2車線のタケタ橋を4車線の新しい橋梁に架け替えることによって、交通容量の確保と安全性の向上を図り、ヤンゴン市の東部や南東部を結ぶ幹線道路ネットワークにおける物流と旅客輸送の効率化に寄与することを目的としています。本プロジェクトは、2012年から行われたヤンゴン都市圏交通マスタープランにおいて、短期的優先事業に位置付けられ、2013年10月にミャンマー政府が我が国に無償資金協力を要請しました。その後、準備調査でプロジェクトの妥当性と有効性が確認され、2014年6月に両国政府による交換公文並びにミャンマー国建設省(MOC)と国際協力機構(JICA)による贈与契約の締結に至っています。本体事業は同年7月に開始、詳細設計並びに工事入札を経て、2015年4月に建設工事が着工しました(表1、図1)。新タケタ橋の橋梁形式は、パズンダウン川を航行する船舶の長さに応じて中央径間100mを条件に、船舶の高さを考慮して桁高が抑えられる表1新タケタ橋の施設概要種別項目内容・規模橋長253m橋梁基礎形式鋼管矢板井筒基礎、場所打杭道路道路延長接続道路およびランプ合計508m図1完成予想図PCエクストラドーズド橋を採用しました。本橋が有する高さ約11mの主塔は周辺環境のランドマークとしても期待できます。また、主塔橋脚の基礎には、鋼管杭を閉鎖型の井筒状に打込むことで基礎杭と仮締切を兼用する合理性の高い鋼管矢板井筒基礎を採用しました。PCエクストラドーズド橋や鋼管矢板井筒基礎は、日本企業の実績こそ多いものの、ミャンマーでは初めて採用される形式です。これらの導入によって、ミャンマー側実施機関の関係者や現地施工業者の技術力向上につなげるとともに、後続プロジェクトへの日本企業の参加機会を増加させる狙いがあります。■プロジェクトの実施体制と■建設工事の手順本プロジェクトはMOC、コンサルタント(日本工営)並びに施工業者Civil Engineering Consultant VOL.277 October 2017037