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特集スポーツ?スポーツで「つながる」?1過去から未来へと、時をつなぐスポーツの力佐伯年詩雄SAEKI Toshio日本ウェルネススポーツ大学スポーツプロモーション学部教授筑波大学名誉教授オリンピックをはじめとして、古代からスポーツは人々や神々、世界を結びつけてきた。そして誠実で真摯な競技が生み出す感動は今もなお世界中の人々を魅了し続けている。我々日本人にもたらされたスポーツの「つなぐ力」を考える。「人類の祭典」がすぐそこに新国立競技場のデザインに始まり、ロゴマークの選定や会場移転等でゴタゴタしながらも、2020東京オリンピック・パラリンピック競技大会まであと3年を切った。オリンピック組織委員会は1万数千の競技者・役員、その数倍のメディア関係者、そして数十万の外国人観戦者の来日を予測する。1896年、ギリシャのアテネにおいて、わずか14ヶ国241名の男子競技者の参加によってスタートした近代オリンピックは、回を重ねるたびに大きくなり、今や巨大なグローバルイベントとなった。競技者の増加に加えて、先の東京五輪(1964年)から始まった衛星放送によるテレビ中継は、今や「宇宙飛行士から南極越冬隊員までをオリンピックに結び付ける」とまで言われ、少なくとも延べ2百億人超がこの世紀の祭典を観戦するとされる。こうした点からみれば、近代オリンピックは、まさに「人類の祭典」の呼び名にふさわしい、世界の人々を共通の関心事でつなぎ、結び付ける力を持っているのである。この世界を一つに結び付け、人々を人類として一つにつなぐ世紀の祭典が、もうすぐそこにやって来ている。そして私たちには、ホスト国民の一人として、改めてそのミッションを自覚し、その成功に貢献することが求められている。ここでは、この世界を結びつけるスポーツの力を、過去から未来へと時をつなぐスポーツの力に視点を当てて考えてみよう。202国地域204国地域159国地域93国地域59国地域46国14国28国1896年アテネ1912年1928年ストックホルムアムステルダム1948年ロンドン1964年東京1988年ソウル2004年アテネ2016年リオ図1近代オリンピック大会参加国の増大006Civil Engineering Consultant VOL.277 October 2017