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Consultant278
Japan’s first toll road bridge: Saikai bridge日本初の有料道路橋「西海橋」長崎県佐世保市/西海市特集土木遺産XV戦後復興を支えた土木Special Features / Civil Engineering Heritage XVパシフィックコンサルタンツ株式会社/本社/総務・労務部山口佳織(会誌編集専門委員)YAMAGUCHI Kaori西海橋■日本三大急潮に架けられた長大橋長崎県中央部に位置する大村湾の北端、湾と外海の出入り口に伊ノ浦(針尾)瀬戸がある。ここでは、大村湾と外海の干満の時間に大きな差があるため、日本三大急潮の一つに数えられるほど流れが速く、大きな渦潮が発生する。特に、一年の中で干満の差がピークとなる春には、直径10mもの大きな渦が発生し、満開の桜と渦潮が生み出す光景は多くの観光客を楽しませている。伊ノ浦瀬戸の急流により、佐世保市と分断されていたにしそのぎ西彼杵半島は、かつて「陸の孤島」と呼ばれていた。そのため西彼杵半島の北部と佐世保市を陸路でつなぐことを目的として、1955(昭和30)年に完成したのが西海橋である。形式は上路式ブレースドリブ鋼アーチ橋で、全長316.26m、中央径間長244.00m、橋面高43.31mだ。完成当時は、290mのナイアガラのレインボー橋(1941年完成)、256mのニューヨークのヘンリーハドソン橋(1936年完成)に次いで世界第3位の中央径間長で、東洋一の長さを誇る鋼アーチ橋であった。西海橋の建設には5億5千万円(現在の金額で推定約30億円)という巨額が投じられたが、設計は当時28N佐世保市大島西海橋西海市大村湾西彼杵半島図1位置図018Civil Engineering Consultant VOL.278 January 2018