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Consultant278
Japan’s first large-scale arch dam: Kamishiiba dam日本初の大規模アーチ式ダム「上椎葉ダム」宮崎県椎葉村特集土木遺産XV戦後復興を支えた土木Special Features / Civil Engineering Heritage XV上椎葉ダムセントラルコンサルタント株式会社/横浜営業所谷口史記(会誌編集専門委員)TANIGUCHI Fuminori■戦後九州の電力需要を支えたダム第二次世界大戦後の復興とともに、日本の電力需要は飛躍的に拡大し電源開発は必須の課題となった。それまでの日本のダムは、断面が直角三角形をした単純構造堤体により、それ自体の重さで水圧を支える重力式ダムしかなかった。しかし1953(昭和28)年、島根県奥出雲町の斐伊川では、堤体をアーチ形状にすることにより水圧を両サイドと基礎の岩盤に分散させて支えるアーチ構造の三成ダムが建設された。このダムの高さは42mと比較的小さかったが、1955(昭和30)年しいばそんに宮崎県椎葉村の耳川に建設かみしいばされた上椎葉ダムは、高さ110m図1上椎葉ダム位置図を誇る日本初の本格的な大規模アーチ式ダムとして知られ、戦後復興期に急増する九州の電力需要を支えるうえで大きな役割を果たした。022Civil Engineering Consultant VOL.278 January 2018