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Consultant278
写真2上野動物園表門写真3東園(本園)駅写真4西園(分園)駅純鋼製桁の最大支間長は15.7mである。また最小曲線半径40m、最急勾配40‰、最大桁下高12.3mで鋼製箱形橋脚は23基あり、その基礎は東園(本園)側から12番目までがコンクリート杭で、それ以降が松丸太杭だ。保守は東京都交通局の志村保線管理所が都電荒川線とともに担当している。初代の車両は丸い形で、2両連結の長さ9mである。現在、このH型車両は日本車輌製造株式会社写真5橋脚とモノレールの豊川工場内に、日本初の本格的モノレールとして保存されている。1966年末には、新たなM型車両に入れ替えられた。少し角張った形になった車両は長く活躍したが、老朽化しエアコンのない車両は時代遅れとなり廃車となった。この時、東京都交通局は、距離も短く十分に使命を果たしたとして、路線の廃止を計画していた。しかし「子供たちの夢をなくさないで欲しい」との意見が多く寄せられたことで、1983年にモノレールの存続が決定した。新型のエアコン付き30型車両は、車体全面が大型の窓で覆われた斬新なデザインとなった。その後の2001年5月、4代目となる現在の40型車両が運行を開始した。ちなみに、上野式モノレールは走行駆動用車輪と案内車輪にゴムタイヤを使っている。直流600Vを車両屋根上の小型パンタグラフから集電している。また、避難用降下装置「スローダン」を設置。これは使用者の自重により、等速度で自動的に降下するものだ。上野動物園に入ったならば、アトラクションでもある日本で最初に開業したモノレールに乗ってみてはどうだろうか。ただし、こども運賃は2歳からだ。(文塚本敏行)写真6軌道桁とモノレール写真7 40型の車両内<参考資料>1)『知られざる鉄道』JTBキャンブックスけいてつ協會編著1997年JTB2)『モノレールと新交通システム』佐藤信之2004年グランプリ出版3)「東京都交通局上野動物園モノレールホームページ」(https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/other/monorail/)4)『事業概要(平成28年版)』東京都交通局総務部編集2016年5)『線路・施設概要(平成29年度版)』東京都交通局建設工務部編集2017年6)『東京都交通局100年史』東京都交通局2012年<図・写真提供>図1、写真1東京都交通局写真2、5塚本敏行写真3、7山上英之写真4、6髙橋真弓Civil Engineering Consultant VOL.278 January 2018051