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タジ・マハールインドで最も有名な建築物であるタジ・マハールは世界遺産であり、確かに荘厳で気高く美しい。このタジ・マハールはインドがイスラムの影響を受けていた時代に建設された。デリーから高速道路を使って3時間くらいの距離にある旧都アグラの川岸に建っている。白い大理石で作られたタジ・マハールと赤いレッドサンドストーンでできている皇帝の居城アグラ城は、少し離れているが十分に遠望できる距離である。17世紀に絶頂期を迎えていたムガル帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンは、36才で死んだ皇妃ムムターズ・マハルの墓所として約20年かけて壮麗な廟を建設した。これが今も残るタジ・マハールである。建物のほぼ全体が白い大理石でできており、手の込んだ透かし彫りや美しい色の石のはめ込みは、素人目にも際立った美しさがわかる。ムガル帝国はやがて傾き滅び去ったが、タジ・マハールは今でもインド人の誇りであり、国内外から訪れる多くの観光客を魅了し続けている。クトゥブ・ミナールデリーにある最も古い建造物の一つが、1193年にクトゥブ王が建設した高さ72.5mの石造りのミナレなどが残る世界遺産クトゥブ・ミナー写真4クトゥブ・ミナールルである。ミナレはモスクに付属する塔で、礼拝の時間を知らせるために使用された。基部の直径は15m、最上部の直径は2.5mである。高層建築を見慣れている現代人にとって、この塔の高さにさほどの驚きはないかもしれないが、近づくと実物の存在感は圧倒的である。塔はインドを代表する石材レッドサンドストーンで組み立てられているので赤っぽい色をしている。表面には細かい彫り物がほぼ全体に施されている。この塔の下には、インドで最初に建設されたモスクが残されている。さらに驚くのは、この塔から少しだけ離れた場所に立つ4世紀に建設された高さ7mのチャンドラダルマンの鉄柱である。鉄柱表面に刻まれた文字によって、建設時期がはっきりしている。鉄柱はほとんど純鉄に近い成分であり、リン酸化合物が表面を覆っているため、朽ち果てずに今に残っているという。1600年以上の年月を超えて立っている黒い鉄柱が、インドの輝ける遺産としてこれからも永く残っていくことを信じたい。ガネーシャインドを話題にするとき、ガネー写真5象頭の神ガネーシャ写真6北東州の昼食写真7北東州のお土産054Civil Engineering Consultant VOL.278 January 2018