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カラーユニバーサルデザイン推奨配色セットCUDOではカラーユニバーサルデザインの啓蒙普及を図るため、色使いのガイドブックの作成や各色覚シミュレーション・カラーユニバーサルデザイン(CUD)チェックツールの開発を企業や大学等とタイアップしてきました。色覚多様性に基づき、どのような色覚の人にも比較的見分けやすい色を絞り込み、2013年11月に実用的な配色セットを策定・発表いたしました。塗料、印刷、デザインの各業界が色指定の業界標準として本結果を盛り込んで、それぞれの分野で普及を図っています(案内・サイン・図表)。現在、カラーユニバーサルデザイン推奨配色セットガイドブックとして、ホームページから無償でダウンロード出来ます(http://www2.cudo.jp/wp/wp-content/uploads/2016/07/CUD推奨配色セットガイドブック.pdf)(図9)。図9色覚の多様性に配慮した案内サイン図表等用のカラーユニバーサルデザイン推奨配色セットJPMA色票C,M,Y,K値JPMA色票C,M,Y,K値アクセントカラーベースカラー無彩色マンセル値R,G,B値マンセル値R,G,B値明るいF05-80L0,25,15,0赤ピンク5R 8/6255,209,209黄色緑青空色F08-50V* 0,75,95,0もしくは0,75,90,0*8.75R 5/12 255,40,0F27-85V* 0,0,100,07.5Y 8.5/12 250,245,0F47-60T* 75,0,65,07.5G 6/10 53,161,107F77-40V 100,45,0,07.5PB 4/12 0,65,255ピンクF02-70T2.5R 7/10オレンジF15-65X 0,45,100,05YR 6.5/14 255,153,0紫茶F69-70P*55,0,0,010B 7/8102,204,255F89-40T10P 4/10F09-30L10R 3/60,55,35,0255,153,160*赤色のC,M,Y,K値で、印刷条件によってオレンジに偏りすぎる可能性がある場合はC,M,Y,K=0,75,90,0をご指定ください。*JPMA(日本塗料工業会)色票値に*のついたものは、2011年F版で新たに収録された色です。30,95,0,0154,0,121代替色(JPMA色票のみ)55,90,100,0102,51,0代替黄クリームF25-90H* 0,0,40,05Y 9/4 255,255,153明るいF32-80P 25,0,80,0黄緑2.5GY 8/8 203,242,102明るい空色F69-80H10B 8/4ベージュF19-75L 0,25,45,010YR 7.5/6 237,197,143明るいF42-70H緑2.5G 7/4カラーユニバーサルデザイン推奨配色セット30,0,0,0180,235,25045,0,45,0135,231,176明るいF82-70H* 25,30,0,0紫2.5P 7/4 199,178,222E27-90P7.5Y 9/8代替緑E45-60L5G 6/6白JPMA色票C,M,Y,K値マンセル値R,G,B値EN93 0,0,0,0N 9.3 255,255,255明るいF75-80B 15,10,10,0グレー5PB 8/1 200,200,203グレーF75-50D 18,10,0,555PB 5/2 127,135,143黒EN-15N 1.5第3版50,50,50,1000,0,0※塗装の色の指定にはJPMA色票値、出版印刷物にはC,M,Y,K値、画面表示やオフィス文書にはR,G,B値をご使用ください。※色名は案内図の凡例などに表記する際に推奨する一般名称です。※塗装用、出版印刷用、画面用の目的に応じて色合いを最適化しているので、色調はそれぞれ微妙に異なります。塗装用の正確な色調は日本塗料工業会標準色票、出版印刷用の正確な色調はDIC社プロセスカラーノート第7版をご覧ください。画面用の正確な色は、厳密にキャリブレーションされたsRGB規格のモニターでご確認下さい。※CMYK値は標準的なコート紙にオフセット印刷した状態、RGB値はsRGB規格でキャリブレーションしたモニターで表示した状態を基準にしています。それ以外の紙質、インキ、モニターでは正確な色が再現できないことがあります。※少数の色だけを組み合わせる場合、選ぶ色によって見分けやすさが変化します。詳細は以下のホームページをご確認下さい。※どのような人にも、どのような照明条件下でもまぎらわしく感じないことを保証するものではありません。※ここに挙げた以外の色調がすべて見ずらいわけではありません。※今後実際の使用実績から得られたノウハウを反映して、色調や配色は逐次改訂してゆく可能性があります。最新の情報は以下のホームページをご確認下さい。http://jfly.iam.u-tokyo.ac.jp/colorset/色覚シミュレーション・CU Dチェックツール人は他人が見えている色世界を感じることができません。しかし、コンピュータ技術を利用して特定の色を変換することで、複数の「色の見分けにくさ」を模擬的に再現することができます。CUDOでは色覚シミュレーションのための変換アルゴリズムの開発を手がけ、すでにAdobe社イラストレーターとフォトショップには標準ビルトインされています。また多くの「色覚シミュレーションツール」が開発されており、パソコンやスマートフォンを使うもの、ディスプレイに組み込まれたもの、光学的なフィルター処理によるものなどがあります(図10)。また、CUDチェックツールは「ある色が色弱の人にはどの色に見えるか」ではなく、「自分が作成したデザインの中で、色弱者にはどの色とどの色が区別しにくいか」を見つけるためのツールです。例えば多色刷りのパッケージの中で異なる色情報なのに、色弱者には同色に見えてしまう可能性のある部分を教えてくれます。NPO法人CUDOの事業カラーユニバーサルデザイン社会の実現を目標に、CUDO創立時からの受託事業としてカラーユニバーサルデザインの検証と認証マーク発行を行ってまいりました。その結果に基づき改善・改良を行い、より多くの方々に利用しやすい製品や施設・建築物、自治体のユニバーサルデザイン関係ガイドライン、印刷物、機器類等、図10各色覚の感応域カラーパレット/シミュレーション図11東京都防災ガイドブック『東京防災』本当に多くの実績を積むことができました。NHK、民放各局、東京大学と組んだTV上での津波警報表示は、気象庁の気象情報の配色指針に繋がり、その後東京都下全戸に配布された『東京防災』ガイドブック(図11)等、皆さんがあまり気付かれないところでカラーユニバーサルデザインは進行しております。CUDOは今後も色覚の多様性に配慮された視覚情報の適正化の部分で、多くの方々の安全安心作りに貢献してまいります。Civil Engineering Consultant VOL.279 April 2018027