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特集6イメージをいろ作り出す色の力?人と暮らしをつなぐカラースキーム?勝馬ちなつKATSUMA Chinatsu株式会社色彩塾/代表取締役人は無意識のうちに、日々の判断を色に支配されている。企業は色を上手く利用することで、イメージアップに繋げている。普段何気なく目にしている色や着ている服の色、過ごしている室内の色はどのような効果を持ち、人にどのような影響を与えているのだろうか。色の力太陽の光がある限り、私たちが暮らしている世界はたくさんの色で溢れています。自然界の色はもちろんのこと、衣食住の全てにおいて、生活のあらゆるシーンで色は活用されています。色は、日々の暮らしに必要な道具。この道具を上手く使うことで、情感豊かな日常を過ごすことができます。又、社会においても、コミュニケーションツールとしてビジネスシーンにアプローチできます。配色の力は無限大。おしゃれな色、美味しい色、心地よい色に加え、ビジネスの世界では、視認性や安全性、信頼性も兼ねた配色計画で、色彩理論に裏打ちされたカラーマーケティングを成功させたいところです。色の効果色には「好き⇔嫌い」の生理的な側面と「心地よい⇔不快」の心理的な側面があり、これらのベクトルの中に色は存在しています。色の効果とは、感覚に影響を与える心理的効果とも言えます。知らない間に、人の心を動かす不思議な力があるのです。五感による知覚機能は、視覚が8割を占めると言われるほど、殆どが色の情報です。しかし色は、視覚からだけではなく、皮膚から感じ写真1(上)食事を美味しく見せるための暖色系。赤の色彩効果を使って回転効率を上げる。温かみのあるカフェ空間写真2(右)青の色彩効果を使って落ち着いたオフィス空間に。精神的にも安定し、効率的な仕事をするための色彩調節(提供:パシフィックコンサルタンツ株式会社)取ることもでき、心と体に影響を与えます。よく例にあげられるのが、目隠しをして、赤い部屋と青い部屋に入っている時の体温の上昇率や、時間感覚の差を科学実験したもの。結果は、赤い部屋に居ると血圧が上昇し、体温が上がります。短い時間でも長く感じられると言われています。一方、青い部屋に居ると体感温度が低くなり、血圧が下がりリラックスした状態になります。時間の経過は実際より早く感じられるという結果が出ています。このように色の効果を利用しているところはたくさんあります。赤の効果を利用している飲食店は、食事を美味しく見せて、お客様の回転率を上げるために内装にも暖色系を使っています。青の効果を利用したオフィス空間などは、集中力が高まるように色彩調節しています。028Civil Engineering Consultant VOL.279 April 2018