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図2森氏の講演で紹介されたリスク管理の事例図3西畑氏の講演で紹介された途上国の開発ステージ海外開発計画部門へ森氏の講演内容海外OJTをきっかけに国際コンサルティングの開発計画部門へ異動して経験した3種類の業務事例を紹介いただきました。・ベトナム国における工業団地開発事業・ケニア国モンバサゲートシティ総合都市開発マスタープランプロジェクト・モンゴル国都市開発実施能力向上プロジェクトモンゴルの業務は「技術協力プロジェクト」と呼ばれるもので、相手国の技術者等に対する研修や、専門的な技術や知識を持つ専門家の派遣などにより、日本の技術やノウハウを伝えるものです。自社の国内での土地区画整理事業における豊富な経験を活かして、制度検討・計画立案・実施設計から施工監理までの事業で必要とされる各種専門分野について技術支援を行いました。これらの業務経験を通じて得られた国際業務のキャリア形成について紹介いただきました。ポイントは以下のとおりです。・現地の異なる価値観を理解し、国際協力や技術移転の重みを知りグローバルマインドの形成のため、海外OJT(現任訓練)の実施が効果的である・国際業務でのスペシャリストとゼネラリストの方向性についてキャリアビジョンを持つこと・生活環境の変化に対する心構えとして海外でのリスク管理は非常に重要である国際環境部門へ西畑氏の講演内容動している同氏は、以前は国内の河川技術者としてインフラ開発側の視点しか持っていなかったが、次第に、開発と環境の両立や持続可能な開発、といった今日的かつ複合的な視点も持つようになりました。また、かつて四大公害を克服した経験を持つ日本は、海外の環境問題解決に向けた協力を行う使命を持つと考えるに至りました。講演の後半では、これまで業務を通じて気づいたこととして、下記が挙げられました。・環境配慮を敬遠するべきではない・新興国や途上国でも、経済発展のみ優先するステージは卒業しつつあり、今や、環境配慮は、避けがたいイシュー・一口に環境配慮、といっても、各国の事情、開発のステージによって、重視されるポイントは異なる・適切な環境配慮は、少なくとも、開発のためのディフェンス力になる・持続可能な開発(経済成長と環境保全の両立)の実現に資する日本の建設コンサルタンツが培った技術・ノウハウは、我が国が国際展開を目指す際に付加価値を与えて、アピールポイントになりえるおわりにJCCA国際委員会では、今後もこのようなセミナー活動を通じて、国際コンサルタント市場の情報を継続的に提供してゆく所存です。ご期待ください。現在、国際コンサルタント分野の環境技術者として活Civil Engineering Consultant VOL.279 April 2018057