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懸賞論文(学生論文)審査結果の報告一般社団法人建設コンサルタンツ協会広報事業専門委員会平成29年度の懸賞論文(学生論文)は、「2050年の進化した社会を実現する『夢の土木プロジェクト』」および「5年以内に着手すべき土木施設の改善提案」の2テーマで、昨年6月から9月30日までの約4ヶ月間で募集を行いました。その結果、学部学生、大学院生、高等専門学校生あわせて20編の応募をいただきました。厳正な審査の結果、優秀賞1編、特別賞2編を選定しましたので、概要を紹介します。■優秀賞「「持続可能な都市と農業の両立に向けて」?土木施設として捉えた農地の改善?」鹿嶋康平氏(長岡技術科学大学大学院工学研究科環境社会基盤工学専攻)【講評】農地を広義の土木施設と捉え、これからの都市と農地の関係性を独自の視点で論じていた。都市の集約と農作物の供給を共存させて、持続可能な社会を構築するための課題に対し、近い将来に実用化される可能性の高い農作用ロボットや自動運転技術、ドローンなど様々な自動化・省力化の技術を用途に応じて組み合わせ、実現性の高い解決策を提案した点を評価し優秀賞とした。提案された解決策にも、より独自性の高いアイデアを盛り込んだ改善提案があると更に良かった。■特別賞「完全自動運転車を活用した空間の魅力化と高質化」高柳誠也氏(東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻)【講評】首都圏、地方都市、中山間地各々のあり方や関係性、地域の魅力を活かす視点から、近い将来、実現の可能性が高い自動運転車の運用を軸として論じていた。移動中の早さや利便性だけでなく、高質化までも包括した生活レベルにまで落とし込んだ独創性を評価し特別賞とした。将来予測と課題整理を踏まえた上で、テーマを絞った提案が論じられると更に良かった。■特別賞「撤退可能都市プロジェクト」間野喬博氏(長岡技術科学大学大学院工学研究科環境社会基盤工学専攻)【講評】これまでの開発優先の視点を改め、今後避けて通れない都市の縮小を前提とした都市開発やインフラ整備について論じていた。既存の都市計画区域を踏まえた上で新たに「撤退想定区域」という概念を提唱し、具体的な撤退の流れまで見据えた提案の独創性を評価し特別賞とした。撤退によって暮らしの質が低下しない配慮や、撤退後の土地有効活用まで踏み込んだ解決策が示されると更に良かった。なお、入賞論文は、建設コンサルタンツ協会ホームページの「論文募集コーナー」の「入賞論文一覧」に掲載されています。(https://www.jcca.or.jp/achievement/article/award.html)072Civil Engineering Consultant VOL.279 April 2018