ブックタイトルConsultant284

ページ
26/58

このページは Consultant284 の電子ブックに掲載されている26ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

Consultant284

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

Consultant284

024 Civil Engineering Consultant VOL.284 July 2019幅1.6km、当時合併した新たな6 市町村の意味合いを持たせた6カ所で打ち上げを行い、結果として長岡まつり大花火大会のフィナーレを飾りました。当時の長岡市では想像を超えたビッグスケールでした。この他にも、復興活動のラジオやTV中継等でよく使用されていた平原綾香さんの『Jupiter』をテーマ曲とした初の「ミュージック付き」花火の打ち上げにより、多くの被災者の心を慰め、全国の支援者に感謝と元気な姿を発信し、多くの来場者の心を打ちました。震災から1年も経たず、花火大会の中止も囁かれた中、大成功となりました。これは、長岡花火を支える人々に、戦後の幾多の試練を乗り越え復興を果たした「長岡人」の魂が脈々と受け継がれている証と私は考えます。被災地へ「今こそ届けよう、感謝と勇気」中越地震後にスタートしたフェニックス花火はその後も毎年打ち上げを続け、「復興のシンボル」という無くてはならない存在になっています。日本の歴史の中で、未曽有の大災害となった東日本大震災が発生した時には、長年続いてきた「三尺玉」のポスターを一新し、フェニックス花火の写真を起用しました。さらに写真と共に写り込んでいる長岡市の大手大橋を引用し「この橋のむこうに、希望が待っている。」とキャッチコピーを入れ、東日本大震災の被災者を花火観覧席に招待しました。当時の長岡まつりのコンセプトを「今こそ届けよう、感謝と勇気」と定め、東日本大震災の被災地へ復興を遂げた長岡市の姿を届けさせていただきました。そして、東日本大震災の被災地の一つ、宮城県石巻市でフェニックス花火を打ち上げ、被災地にエールを送りました。長岡花火財団を設立このように、長岡まつりは時代と共にその意味を深化させ、現在では市内の小中学生が率先して「長岡花火」の起源を学び、ふる里愛を育む環境が整いつつあります。一方で、長岡花火を使ってどのようにプロモーションしていくのか、増加する来場者の混雑を解消し、安全・安心な会場をどのように整備していくのか、といった課写真6 初めて打ち上げられたフェニックス花火(2005 年)図1  東日本大震災の被災地へのメッセージを込めた「2011年の花火ポスター」