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012 Civil Engineering Consultant VOL.285 October 2019気力と体力の源私たちは毎日、挑戦の日々を送っています。いつも同じ環境・平凡な日々であっても、朝目覚めて、今日はどんな日になるか、新しい発見があるか、なにか改善ができるかと前向きな気持ちになれば幸せです。挑戦と言っても、大冒険をすることや大事業を成し遂げることとは限りません。他の人が見れば取るに足らないことであっても、私にとっての冒険、私にとっての取組みです。その日一日「誠意をもってことにあたる」と決心すれば、その日は挑戦の日となるでしょう。挑戦を続けるためには、こころと身体の健康が必要です。健康といっても、決してウルトラマンのような、あるいはタイガーマスクのような肉体や強靭な精神力が必要なわけではありません。WHO(世界保健機関)による健康の定義は、「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」(日本WHO協会訳)です。健康とはすなわち「その人なりの満足を感じる状態」といえるでしょう。そしてそこから挑戦への気力と体力が生まれるのです。企業としての取組み 健康経営2019 年5月、建設コンサルタンツ協会は『建設コンサルタントビジョン 中期行動計画2019 ~2022』を発表しました。4つのビジョンのなかの第3の柱に、「建設コンサルタントの資源は人材であり担い手の確保が最重要課題」として謳われ、「働き方改革を推進する」とあります。各企業が「働き方改革」に取組んでいますが、その中で働く人々の健康への取組みとして、「健康経営」が近年クローズアップされています。従来は、健康の保持・増進は各個人の自己責任と捉えられていました。しかし、企業として「健康経営」に積極的に取組むところが増えてきました。「健康経営」とは、各企業が従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することです。従業員への健康投資を行うことは、従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、企業の業績向上や株価向上、人材確保につながると期待されています。経済産業省は、健康経営に係る顕彰制度として、2 挑戦を続けるためのこころと身体田土 浩TATSUCHI Hiroshi特 集挑 戦日本工営株式会社/ 専属産業医労働衛生コンサルタント(保健衛生)/ 総合診療科特任指導医気力・体力を維持することも挑戦の一部。やりたいことを続けるために、建設コンサルタント会社の産業医の方に、業界の健康経営への背景をはじめ、建設コンサルタント業界のみならず全ての人に参考になる心身のメンテナンス方法を教えを乞う。図1 健康経営の推進度と従業員の健康リスクの関係(出典:経済産業省ヘルスケア産業課)