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Consultant285
014 Civil Engineering Consultant VOL.285 October 2019量とされています。③ 食生活を見直す「塩分の摂り過ぎ」「野菜不足」は「がん」の原因になります。塩分を控えることは「がん」の予防のみならず、高血圧や心臓病のリスク低下にもつながります。厚生労働省が公表した『日本人の食事摂取基準 2015年版』では、1日あたりの食塩摂取量を男性は8.0g 未満、女性は7.0g 未満にすることを推奨しています。また、健康増進法に基づく『健康日本21(第2次)』では、1日あたり野菜を350gとることを目標としています。産業医として皆さまの食生活を伺うことが多いのですが、普段は外食や弁当を利用する方も多く、そのため塩分過多や野菜不足になりがちですのでご注意をお願いします。例えば、ラーメンのスープを飲み干していませんか? 醤油やふりかけをたくさん掛けていませんか? 丼物単品で済ませていませんか?④ 運動する調査によると運動する習慣がある方ほど「がん」になるリスクが低下しています。日頃から意識して階段を使ったり、隙間時間にスクワットをしたりするなど、日常生活の中で身体活動量が高くなるように工夫をしましょう。厚生労働省は『健康づくりのための身体活動基準2013』の中で、「歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日60 分行いましょう。また、息がはずみ汗をかく程度の運動を1週間に60 分程度行いましょう」と呼び掛けています。運動は「がん」だけでなく、生活習慣病、メンタル疾患の予防や改善に効果があります。⑤ 適正体重の維持「がん」を含むすべての死亡リスクは、太りすぎでも痩せすぎでも高くなります。以上の生活習慣に気をつけることは、「がん」のみならず脳卒中や心筋梗塞等の発症の予防ともなり、「健康寿命を延ばす」ことに直結します。今日から早速、実践しましょう。個人としての取組み こころ編「ストレスは人生のスパイスである」。これはストレス学説を唱えたハンス・セリエ先生の言葉です。適度なストレスは、生活に心地よい刺激を与え、仕事の効率もあげてくれます。しかし、ストレスがあまりにも強いと、こころや身体が適応できなくなります。2017年に実施された労働安全衛生調査では、「現在の仕事や職業生活に関することで強い不安、悩み、ストレスになっていると感じる事柄がある労働者」の割合は59.5%と、前年の調査より3.8%も増加しています。このような状況を踏まえ、厚生労働省は『労働者のこころの健康の保持増進のための指針』のなかで、各企業において、こころの健康づくりを推進するためには、セルフケアとして、まず私たち自身がストレスに気づき、これに早期に対処するための知識、方法を身につけるよう呼びかけています。ストレスが大きくなると、こころや身体、行動面に次のような症状があらわれます。【こころ】抑うつ感、意欲や集中力の低下、イライラ感、不安感など【身体】血圧上昇、胃・十二指腸潰瘍、首や肩のこり、頭痛、不眠など【行動】遅刻や早退が増える、ミスが増える、酒量が増えるなどストレスに対処するため、普段から自分自身に合ったストレス解消法をいくつか身につけておきましょう。ちょっとした気分転換の方法から、気軽にできる趣味など、図4 日常生活でお金をかけずに身体活動量を増やす工夫(出典:東京都福祉保健局)