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036 Civil Engineering Consultant VOL.285 October 2019田園地帯を通過するルート帯B(天竜川沿いルート)について、それぞれ環境面の調査予測評価を行いました。計画段階環境配慮書では、計画道路の概要である事業特性と計画地周辺の地域特性を示すとともに、手続前に行われていた住民アンケートの結果を示し、これらの情報から重大な影響を受ける恐れがあると判断した大気質、騒音、超低周波音、振動、動物、植物、生態系及び重要な史跡を環境要素として選定した結果と、それぞれの予測評価結果を示しました。予測評価では、大気質等の生活環境に係る項目においてはルート帯Bの環境影響が小さく、動植物の自然環境に係る項目ではルート帯Aの環境影響が小さくなる結果となり、同手続により受け取った意見とともに、この後に続くルート帯の決定や、方法書以降のアセス手続へと結果を引き継ぎました。■ 方法書から評価書までの手続伊駒アルプスロードは計画段階環境配慮書手続の結果に加えて、社会性や経済性等の検討結果から総合的な判断によりルート帯Bに決定されました。その後、平成28(2016)年に方法書手続、平成30(2018)年に準備書手続、平成31(2019)年に評価書手続を行いました。計画段階環境配慮書手続からおよそ3年半かけて実施しています。これらの図書では、改正アセス法により新設された計画段階環境配慮書手続が前段階で行われたことから、その内容や意見に配慮して選定した8 項目の環境要素すべてを方法書以降でも選定するとともに、新たに水質等を追加し、合計15 項目に対して調査予測評価を行いまし的環境アセスメント)というものが昨今示されていますが、その考え方を取り入れたものが計画段階環境配慮書の手続です。■ これまでの経緯伊駒アルプスロードでは事業に先立って、平成23(2011)年から学識経験者等による検討委員会を設置し、地元住民代表による検討会や説明会を複数開催してきました。こうした中、平成25(2013)年に改正アセス法が施行されたことから、おおむねの道路位置を示す複数のルート帯が存在する段階の平成27(2015)年に計画段階環境配慮書手続を行いました。その後、従来から規定されているアセスの計画を示した方法書を平成28(2016)年に、方法書に基づき実施した調査予測評価の結果と、その結果に対する事業者の見解や保全措置等を示した準備書を平成30(2018)年に、そして各方面から意見を受け内容を見直した事業着手前の完成図書である評価書を平成31(2019)年に公告・縦覧しました。また、定められた段階において説明会の開催や意見聴取等を行いました。■ 計画段階環境配慮書手続伊駒アルプスロードの計画段階環境配慮書手続は、平成27(2015)年に行いました。この手続では、南北に長い計画地のうち中央付近に存在する宮田村市街地に対して、その中心部を通過し現在の国道153号を拡幅するルート帯A(現道活用ルート)と、同市街地を回避し東側の図4 環境影響評価の手続図5 計画段階環境配慮書におけるルート帯事 業 着 手地域の皆様等大臣・知事等意見意見意見意見意見意見意見意見※現在はこの段階平成27(2015)年10月事業の位置・規模等の検討段階で、環境保全のために適正な配慮をしなければならない事項について検討を行い、その結果をまとめた図書。平成28(2016)年5月どのような項目について、どのような方法で調査・予測・評価をしていくのかを示した図書。準備書に対する意見を踏まえて検討し、必要に応じ準備書の内容を見直して作成する図書。準備書配慮書方法書平成30(2018)年3月評価書環境配慮の実効性の確保として、事業の実施による環境保全報告書に関する取り組み状況やその成果を示した図書。平成31(2019)年2月調査・予測・評価・環境保全対策の検討の結果を示し、環境の保全に関する考え方をとりまとめた図書。