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Consultant287
Civil Engineering Consultant VOL.287 April 2020 023主は「マスター」、女性店主は「ママ」と呼ばれ、なじみの常連客と一緒に観光旅行をするような時代でした。旅行に行くかはさておき、平成・令和のカフェでもそうした交流や触れ合いが少し戻ってきたように感じます。いい店の条件は「談笑できる」こと少し前まではクールな空間が持ち味の店も目立ったカフェですが、いい店の条件の1つに「お客が談笑していること」を挙げたいと思います。例えば手塚治虫さんや池波正太郎さんも愛した、浅草「アンヂェラス」は2019年3月に老朽化で惜しまれつつ閉店したのですが、最後まで人気店でした。筆者も時々利用しましたが、いつ行っても、店内のあちこちでお客が談笑する光景も印象的でした。先ほどの「町のうるおい」を思い出してください。コーヒーはどこでも飲めますが、家族や友人・知人と会話しながらコーヒーが飲める店は多くありません。近年の公開講座やシンポジウムでは「××カフェ」という名称も目立ちます。今やカフェという言葉は、店の業態だけでなく、「しゃべり場の象徴」にも進化したのです。<参考文献>1)『日本カフェ興亡記』高井尚之 2009年 日本経済新聞出版社2)『カフェと日本人』高井尚之 2014年 講談社<写真提供>写真は全て筆者撮影写真6 長年地元弘前市に根づく「成田専蔵珈琲店 本店」の店内(2019 年9月)写真7 タリーズコーヒーの「カフェラテ」と「チキンと彩野菜の瀬戸内レモンパスタ」(2019 年11月)