ブックタイトルConsultant287

ページ
44/86

このページは Consultant287 の電子ブックに掲載されている44ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

Consultant287

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

Consultant287

OVERSEAS 海外事情もはや日本の皆さんには、観光、留学、出張、駐在等でお馴染みなタイ王国の首都バンコクです。いまさら感はありますが、いざ住んでみると身近なところに気になることも出てくるものです。そんな生活にかかわる情報を紹介します。まずはちょっとしたタイの豆知識から。また、私が個人的に感じた生活情報も紹介します。もしかしたら皆さんとは感じ方が異なるかもしれませんので、参考程度に読んでいただければ幸いです。なお、記載数値は2019 年8月当時のものです。日本の皇室とタイの王族の関係タイは1238 年に「スコータイ朝」が統一王朝として建国して以来の王政国家で、現在は立憲君主制です。日本の皇室とタイの現王朝であるチャクリー王族は、特に近代では天皇の即位とタイ国王の即位(戴冠)がほぼ同じ頃である等の縁から、長く親密な関係が続いています。両国の即位を比較すると次のようになります。①1867年の明治天皇と1868 年のラーマ5世。②1912 年の大正天皇と1910 年のラーマ6世。③1926 年の昭和天皇と1925年のラーマ7 世。④ 2019 年の今上天皇と2016 年のラーマ10世。ちなみに皆さんがよくご存知の山田長政は、タイの前王朝「アユタヤー朝」時代の偉人です。タイの国民性「微笑の国」と呼ばれるだけあり、人柄は穏やかで親切な方が多いように感じます。乗り物では率先して老人や子供に席を譲ります。男女ともに比較的勤勉ですが、個人的な感想を言えば、タイの経済は女性で回っているのではないかと思うほどタイの女性は働き者です。真夜中の道路工事でも働く女性を見かけます。もう一つの面としては、かつて中近世においてはスペインに、近代ではイギリス、フランス、日本等に振り回されつつも現代まで生き抜いた、東南アジア唯一の独立国という実績が示すように、強かで立ち回りが巧みな国民性であるともいわれています。タイ語「 パサ・タイ(『タイ語』のこと)」の文法は、時には英語、時には日本語に似ており比較的身近に感じました。ある程度の単語力が身についてくると、少しずつ単語を聞き取れるようになってきます。また、片言ながら最低限のサバイバルワードは比較的早く話せるようになります。ただし長母音だけでも9 個あり、他にも二重母音が3個、発音が5種類あるので、私はこの微妙な発音の違いに苦戦しています。そしてさらに「読み書き」は難しいです。ましてやフォントが違うとまったく読めなくなってしまいます。例えば新聞や教科書は読める方でも街の看板は読めないこともあります。でも「 サワディ・クラップ( 一日中使える挨拶)」「 コップン・クラップ(ありがとう)」さえ覚えれば「マイペンライ(問題ない)!」。ちなみに、語尾に付いているのは丁寧語で、男性は「クラップ」(クとラがくっついて「カップ」と聞こえる)、女性は「カー」です。いまさらながら、タイ・バンコク情報!Kingdom of Thailand─ タイ王国 ─久米 智久 KUME Tomohisaいであ株式会社/ 環境測定事業部環境化学部(兼)海外事業戦略室 IDEA R&D Center/ 主任研究員海外で活躍する建設コンサルタント技術者が、独特の目線で各国を紹介するコーナーです。042 Civil Engineering Consultant VOL.287 April 2020