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Consultant287
情報発信・広報既に機構のHPを開設し、その中で震災伝承施設の紹介と案内を行っている。また、「3.11伝承ロード」マップを作成し、各種施設に配布を行っている(図4)。今後はインバウンド向けの多言語化を行う予定である。防災・伝承ツアー伝承機構が企画した第1号である「3.11伝承ロード研修会」は、建設業関係者を対象とした1泊2日のコースで、令和元年11月21日と28日の2回開催した。バスで主な伝承施設をご案内し、語り部なども全て手配し、津波に襲われながらも営業再開を果たした名物女将がいる「宝来館」に宿泊していただくというお得な限定お試し研修企画で、特に建設関係の方々に見ていただきたい場所を網羅した特別コースとして企画したものである(写真3)。関東や北陸方面からの参加者も多く、合計70名の参加でツアーは満席になった。語り部や案内員の声に熱心に耳を傾け、メモをとる参加者もいた。アンケートでは「来て良かった」「過去を見つめることが未来につながる」「コースや語り部の全てに感動した」といった声が寄せられ、今後に自信の持てるものとなった。令和2年度においては、旅行会社とのタイアップ、既に関係団体から申し込みがある新採職員向け研修会、行政職員向けの研修会を行いたいと考えている。啓発活動防災・減災に関する啓発活動を様々なイベントに合わせ実施する。これまでに、世界防災フォーラムの前日祭(令和元年11月9日)、東北地域づくり講演会(令和元年12月11日)において実施済みである。今後も、世界地震工学会議(令和2年9月)等の機会を活用して取り組みたい。また、防災セミナーなどの開催も考えている。その他、震災の記録・記憶の見える化の一環として、震災時に活動した建設関係団体の記録、震災時に効果的だったインフラ、復旧・復興で整備されたインフラ等について、一般の方にも理解できるようにアーカイブ化を行いたいと考えている。■ おわりに防災力の向上は、住民・行政・企業のそれぞれが「学び」「備える」ことが重要である。その重要な教訓が揃っている東日本大震災の被災地が効率的・効果的に活用されるよう、わかりやすい案内やツアーの企画等を通じて、全国各地の防災力向上に貢献したいと考えている。今後ご案内を予定している防災・伝承ツアーへの各位の積極的なご参加と各方面へのご案内を心よりお願い申し上げる。代表理事今村 文彦東北大学災害科学国際研究所 所長理事涌井 史郎東京都市大学 特別教授理事片岡 俊一弘前大学 教授理事南 正昭岩手大学 教授理事小沢 喜仁福島大学 教授理事徳山日出男政策研究大学院大学 教授理事紺野 純一一般社団法人 東北観光推進機構 専務理事理事吉田 圭悟一般社団法人 日本旅行業協会 東北支部長理事新井田 浩青森県県土整備部長理事大槻 英毅岩手県復興局長理事後藤 康宏宮城県震災復興・企画部長理事佐竹 浩福島県企画調整部長理事福田 洋之仙台市まちづくり政策局長監事高田 佳幸日本政策投資銀行 東北支店長監事鈴木 淳河北新報社 防災・教育室長顧問三村 伸吾青森県知事顧問達増 拓也岩手県知事顧問村井 嘉浩宮城県知事顧問佐竹 敬久秋田県知事顧問吉村美栄子山形県知事顧問内堀 雅雄福島県知事顧問郡 和子仙台市長顧問平川 新学都仙台コンソーシアム会長顧問佐藤 克英東北地方整備局長顧問吉田耕一郎東北運輸局長代表理事挨拶東北大学災害科学国際研究所 所長 今村文彦設置者代表挨拶東北経済連合会会長 海輪誠来賓挨拶宮城県知事 村井嘉浩学都仙台コンソーシアム会長 平川新国土交通省東北地方整備局長 佐藤克英祝電披露国土交通大臣 石井啓一機構の紹介期待の言葉岩手県宮古市長 山本正徳宮城県石巻市長 亀山紘福島県いわき市長 清水敏男記念講演東京都市大学特別教授 涌井史郎全国で災害が頻発する中、災害に強い社会を築くには、これまでの経験から得た教訓を社会全体で共有し、様々な災害に備える「防災意識社会」への転換を図る必要があります。東日本大震災の教訓を後世に伝承する「3.11伝承ロード」の取り組みは、その先進事例として高く評価されるものと考えます。図1 (一財)3. 11伝承ロード推進機構役員図2 設立式典次第図3 石井国土交通大臣(当時)メッセージ(抄)図4 3.11伝承ロードマップの表紙写真3 東日本大震災津波伝承館で熱心に話を聞く参加者Civil Engineering Consultant VOL.287 April 2020 055