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特別賞「待機中」大阪府 内山 晃亮(撮影地:山梨県南アルプス市)[撮影者のコメント]河岸にひょっこり現れる三角の物体。一見なにかのオブジェ?と思ってしまったが、河川が増水した際に水の流れを変えて、堤防を守る施設とのことだ。特に流れの急な釜無川では、このような施設が点在している。恐らく今日も未曾有の水害に備えて待機中なのである。講 評災害時にようやく存在意義が発揮される土木施設の日常に焦点を当て、その牧歌的な様子を浮かび上げるという、とても気持ちの良い作品です。青や緑の彩度が強調され、主役のコンクリートブロックとのバランスが上手く取れています。「『時』の交錯」北海道 及川 文(撮影地:北海道夕張市)[撮影者のコメント]2015年のシューパロダムの完成とともに湖底に沈んだ白銀橋が、この夏の渇水によって再び姿を現してくれました。この姿が見えるうちにできる限り美しく撮りたくて、何度も足を運びました。この日、立ち昇る朝もやの中で静かに輝いていた白銀橋。向こうに見えるのは新たに建設された現在の白銀橋です。交錯する過去と現在、そしてダムや橋の恩恵の先に繋がっていく未来…それぞれの「時」に対する思いが、胸に溢れた朝でした。講 評ダム湖に沈んだアーチ橋が湖面に現れ、それと呼応する現役のアーチ橋が奥にあるという、時間の経過を強く感じる写真です。湖面に揺らぐ朝靄と幻想的な色調によって、見る人の中に物語を生み出し、静かに心に響きます。064 Civil Engineering Consultant VOL.287 April 2020