日本の土木遺産

旭橋
大雪連峰を背景とした旭橋
■ 大雪連峰を背景とした旭橋

時代を越えて生き続ける最北の名橋「旭橋」

正面から見た独特な景観
■ 正面から見た独特な景観

旭川は北海道のほぼ中央に位置し、面積747.60km2、人口約35万人、札幌に次ぐ北海道第2の都市である。旭山動物園で有名なこのまちに「旭橋」はある。
旭川駅を降り、道路を公園にして全国に知られた「平和通買物公園」を歩くこと20分、ロータリー交差点の先、道路の真ん中に鉄塔のようにそびえる鋼鉄の大きなアーチが見えてくる。近づいて行くに従い、緑色の分厚い鋼板に打ち込まれた無数のリベットが目の前に迫ってくると、まるで戦国武士の鎧兜を思い起こさせる男性的な逞しさや威厳を持った姿に圧倒される。また少し離れたところから魅せる中央のアーチが両サイドに緩やかにS字を描いて張り出している姿は、女性的な優雅さを醸し出している。
旭橋は、橋長225.4m、幅員18.3m、中央径間のアーチにトラス構造を用い、荷重のバランスをとるために両側の径間まで桁を張り出させたもの(カンチレバー)で、ブレースト・リブ・カンチレバー(又はバランスト)・タイドアーチ橋と言う難しい形式名である。
現在の旭橋は1932年完成の2代目である。時代の波を乗り越え、2009年で77歳、喜寿を迎えた今もその雄大な姿を石狩川に映している。

【アクセス】
JR旭川駅より本町方面行きバスに乗車し約15分、「常盤公園」下車。

【地図】
googleマップで旭橋の位置を確認する

「Consultant」246号

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