華虹門(ファフォンムン)は、韓国の首都ソウル特別市から南方約35kmの京幾道水原市に現存する華城(ファフォン)の城壁の中にある石橋である。水原市は、李氏朝鮮時代(1392〜1910年)の第22代国王・正祖(1752〜1800年)により造られた韓国初の計画都市である。中心部の旧市街をぐるりと取り囲む城壁の全長は5.7km
にも及ぶ。華城は韓国内に現存する城壁の中で、もっとも原形を留めている大変貴重な文化遺産で、1997年には世界遺産に登録された。華城の建設は、正祖が政争の犠牲となった父親思悼世子を悼み、王に即位した13年後の1789年に父親の遺骸を揚州から水原の南の華山に移したことを契機としている。実際に城壁の建設に取りかかったのはその4年後であり、若い学者、丁若_と37万人の民衆によって1796年に城壁が完成した。
町の南北には光教山から南側に流れる水原川(華城市の黄口池川へと流れる延長14.45kmの河川)が貫通しており、華虹門はその北側の水門としての役割を併せ持っている。
華城は今も水原の町に悠然とそびえたち、その北側に控える華虹門は人々の往来と町のシンボルとしての役割をも十分に果たし続けている。水原では毎年多くの伝統・文化行事が開催される。華虹門は、敵の侵攻を防ぐ必要のなくなった今日もなお変わらず、人々の架け橋としてそこにありつづけている。
【アクセス】
仁川空港より「水原行き」高速バスで90分。
【地図】
googleマップで華虹門の位置を確認する
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