紙のよさ
ペーパーレス化が叫ばれて久しい。
紙媒体を無くして電子化するペーパーレス化の動きは以前からあったが、
昨今のDX化の流れやコロナ禍における在宅ワークの浸透などが追い風となり
ペーパーレス化はさらに加速している。
書籍や雑誌もデジタル化して販売・配信されて本の置き場所問題の解消に貢献し、
国会図書館においても資料の利用と保存の両立を図るためデジタル化を進めている。
私達、建設コンサルタンツ業界においても、CADで図面を作成して
報告書とともに電子納品することが当たり前になっている。
一方で、紙が完全になくなるわけではない。
ペーパーレス化は主に紙の書類をなくすための取り組みであり、
すべての紙をなくそうということではない。
紙の生産量は2000年代をピークに減少しているが、まだ非常に大きな需要がある。
ペーパーレス化が進むとはいえ、まだまだ紙とは長い付き合いになることは間違いない。
日本では「和紙 日本の手漉き和紙技術」が
ユネスコの無形文化遺産に登録されるなど、古くから文化として根付いている。
東京オリンピック・パラリンピックでは、
再生可能なダンボール製のベッドが使われて注目を浴びるなど、
紙の可能性はまだ多くあるのではないかと思わせる。
ペーパーレス化の重要性を認識したうえで、
あらためて紙の可能性、紙の良さについて考えたい。
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