日本列島の南西には
九州南端から台湾までの約1,200kmにわたり
大小190以上もの島が弧状に連なっている。
この島々には様々な呼称があるが
ここでは全体の総称として「南西諸島」と呼ぶ。
ユーラシア大陸と陸続きであった現在の南西諸島は
大陸から移動してきた多くの動植物とともに島々に分離し
その後の氷河期や地殻変動により
大陸や他の島と繋がったり離れたりを繰り返し
そのたびに生物の往来や島での独自の進化が進んだ。
結果、固有の生物が数多く生息する
生物多様性に富んだ地域となっている。
その自然の多様性と固有種の多さから
「生物の宝庫」とも呼ばれる南西諸島。
この島々にはまだ解明されていない謎も多い。
島々の成り立ちと南西諸島ならではの
ユニークな環境や生物について探る。
表紙:飛行機の中から沖縄島の中部エリアを
写真:小川 華奈
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