まちと樹の共生
〜木との付き合い方を探る〜
街路樹をはじめとして、公園、屋上庭園、壁面緑化など
街なかに自然を持ち込む取り組みは多く行われているが、
そもそも人工物だらけの街に自然を持ち込むことは、
自然の側からみれば望ましいものではないかもしれない。
落ち葉がゴミになり管理費が掛かるという理由から
街路樹がバッサリと剪定されている姿などは直視に堪えない。
しかし、街に自然を取り込むことで人と自然の距離は縮まる。
水循環の断絶・ヒートアイランドといった
都市の環境悪化を和らげるという点からも、
まちと自然との共生を目指す方向は間違っていないものと思える。
特に自然の代表格である樹は、
街なかの公園や街路といった場所において、
日影を生み出し、景観を形づくり、土を保持し、
実を生らせ、生き物の生息環境を創出し、
自然の豊かさを、街と人に提供してくれている。
まちと樹が、自然の側からみてもまちの側からみても
相互に望ましい姿があり得るのか、あるとすればどのようなものなのか、
これからの樹とまちの共生のあり方を探ってみたい。
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