平成16年台風23号豊岡水害

JCCAの活動成果

平成16年台風23号豊岡水害

災害種別・名称

洪水

体験場所・内容

自宅(木造一戸建て)
床上浸水(大規模半壊)

体験者の専門分野

道路設計技術者

被災時の状況

  • 10/20昼過ぎから風雨が強くなり、周辺で浸水情報あり。
  • 夕方、早めに帰宅。帰宅時、低い道路は既に冠水し、一部通行止めになっていた。
  • 帰宅後は防災無線で情報を確認していた。私の住む地区にも避難勧告が発令されたが、通常の避難所でなく、他の避難所に避難するようと放送があった。私は、その避難所がどこにあるのか判らないことと、既に周りの道が冠水していたため、自宅二階にとどまった。
  • 20時30分頃、「市全て排水ポンプを止める」との市長の声が防災無線から流れる。
  • 23時50分頃、「防災無線で円山川右岸立野大橋付近(我家から下流2㎞位)で破堤」の情報があり、家財を2階に運び始める。
  • 3時間後、自宅に浸水。同時に停電。
  • 翌朝(10/21)は台風一過の晴天、床上40㎝を確認した。広々とした六方田んぼが広がる自宅周辺は、海のような状況となり、空には防災ヘリが飛び交っていた。

 

被災直後の状況

被災直後、自宅2階から撮影

  • 私の地区では避難所に避難した人と自宅に残った人は半々ぐらいだった。
  • 早朝から自宅に残った人に対して「救助が必要な人は合図するように」との放送が低空飛行するヘリコプターから再三流された。
  • 防災無線からは今後の水位の見通し、避難活動の状況、救援体制などの説明が再三あり、情報は入手できた。
  • 被災2日目から生活復旧に必要な情報も放送される。
  • 私の住む地区に車が入れるようになったのは、10/22の朝だった。この時、消防(大阪市消防の応援)が一軒一軒家を回り、安否確認を行い、各種の情報を書いた印刷物が配れた。そのとき、営業している店などの説明もあった。
  • ライフラインに関しては、水道は断水することはなかった。電気は10/21の夕方に復旧。我家はオール電化のため、ガスは不明。下水処理場が被災したため、トイレの使用は極力控えるようにとの要請があった。

 

教訓

  • 防災無線で情報が随時発信されていたので冷静に対応できた。ただ、内容に専門用語、行政用語もあり、一般の人には理解できない。また、送り手側(行政)と受けて側(住民)の感覚の違いで正確に情報が伝わっていない。普段から感覚を一致させる情報交換などが必要だと考える。
  • 私の地区の避難所は水害時対応の避難所でないことをはじめて知った。そこで、各地区で最後まで通行できる道路、避難所に行けない場合の最終避難場所の確認することが重要です。(我家の場合は近くの6階建のマンション)
  • 被災直後、豊岡の水害は大きくマスコミに取り上げられた。このため、各地からの救援、支援も多く、復興の大きな力となった。一方、周辺で同程度の被害を受けている町では、情報が少なく、支援も少なかったようだ。このように、被災地からの情報発信も重要なことだ。

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